ユーザーズガイド NATIVE INSTRUMENTS BATTERY 3

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Mode d'emploi NATIVE INSTRUMENTS BATTERY 3
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マニュアル抽象的: マニュアル NATIVE INSTRUMENTS BATTERY 3

詳しい操作方法はユーザーガイドに記載されています。

[. . . ] . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11 エディット ・ メニュー (Edit Menu) : セルを修正する. 13 View Menu: 作業スペースを変更する. [. . . ] 74 BATTERY 3 –  ドラム ・ ミックスを微調整する. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 75 フィルター・モジュレーション. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 76 複数サイクルのルー プ=長いサスティーン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 76 無限サイクルのルー プ=無限のサスティーン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 76 クリック ・ レイヤリング (Click Layering). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77 MIDIタイミングの微調整. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77 なぜランダム化が解決策ではないのでしょう. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 78 なぜクオンタイズも解決策ではないのでしょう. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 79 テンポ ・ トラック ・タイミング微調整. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 79 Battery 3 ライブラリ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 80 はじめに. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 80 まとめ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81 Battery 3 ビデオ ・チュートリアル. LM4 (*. txt) MPC Program (*. pgm) Samplecell (*. bnk) SF2 (Sound Font) container (*. sf2) Gigasampler container (*. gig) REX files (*. rex) REX2 files (*. rx2) ACID (*. wav) Sound Designer II (SD2) files (*. sd2) Apple Loops AKAI S1000/S3000/S5000/S6000 Beatcreator (*. zgr) Reaktor (*. map) EXS24 (*. exs)  – BATTERY 3 最近のキットを開く (Open Recent Kits) これは、 最近使ったキットのリストを表示します。 最近使ったプロジェクトにすぐに戻ることがで きるので、 これは 「お気に入り」 機能のようなものです。 オートメーション/コントローラ・ マップを開く                (Open Automation/Controller Map) これを使って、 BATTERY 3のキットのために作成したオートメーション/コントローラ・ マップ設 定を開いてください。 キットを読み込む (Reload Kit) これを使えば、 あなたが選択したキットで編集されていないものを読み込むことができます。 保存 (Save) これを使えば、 現在のキットを保存し、 前回保存したキットに上書きします。 以前に一度も保存 されていないキットを保存する場合は、 それは次にご説明する 「別名で保存」 オプションと同じ ように扱われます。 別名で保存 (Save As…) これを使えば、 キットを保存することができますが、 異なるファイル名と場所を決定するオプショ ンが表示されます。 また、 これに加えてさらに、 保存オプションがあります。 パッチのみ (Patch Only) 。 このオプションでは、 サンプルがハードディスク 上に存在する場所と ともにキットとセルの設定が保存されます。 これはサンプルを参照はしますが、 ファイル上のサン プルを含めることはありません。 そのため、 サンプルが含まれていたとしてもより小さなファイル・ サイズになります。 絶対サンプル・パス (Absolute Sample Paths) を確認することにより、 BATTERY 3は、 関連ファイルを見つけ出すために特定のパスを探索するようになります。 パッチとサンプル (Patch and Samples) 。 ここでは、 サンプルが保存されるディレクトリを 選択することができます。 もし転送可能なパッチをお望みであれば、 この 「別名で保存」 は良い 選択です。 例えば、 他のミュージシャンとコラボレートする場合、 ミュージシャンの方にサンプル に含まれるパッチとディレクトリを送信するだけで、 まさにあなたが使用したキットとサウンド を再現することができるのです。 別名で保存 (Save As. . . ) オプションのデフォルトは、 パッチとサンプル (Patch and Samples) ですが、 これはできる限り早く キットを読み込むには最も確実な方法です。 なぜなら、 これらは全て 一つのフォルダに保存されるからです。 あなたのキットが複数のフォルダのサンプルでできている 場合は、 絶対サンプル・ パス (Absolute Sample Paths) を使うのが一番です。 しかし、 フォル ダの名前を変更したり、 場所を移動したりすると、 使っているサンプルの位置を再設定しなければ ならなくなることにご注意ください。 この場合、 これらを見つけ、 キットを再保存してください。 BATTERY 3 –  選択したセルを保存する (Save Selected Cells) 一つもしくはそれ以上のセルを . celファイルとして保存することができます。 この機能により、 . celフ ァイルに名前をつけ、 その位置を選択することができます。 Shiftまたはctrlキーを押しながらセ ル選択を行ってください。 終わったら、 この機能を使ってそれらを . celファイルとして保存してく ださい。 保存されたものに戻る (Revert to Saved) キットを作成する際に、 頻繁に保存するのがよいでしょう。 (後ほどご説明しますが) 「編集し 過ぎ」 で前回のものに戻りたい場合、 この機能を使えば、 現在のキットを前回に保存した状態に 戻します。 オートメーション/コントローラ・ マップの保存                (Save Automation/Controller map) これを使えば、 読み込まれたキットのオートメーションとコントローラの設定を保存することが できます。 ダイアログを読み込む (Loading Dialogue) 読み込みダイアログはBATTERY 3のキットを読み込んでいるときに表示されます。 読み込みウ ィンドウ内には、 ファイル名とファイル・ パス (任意) が表示されます。 サンプルが見つからない場合、 以下のウィンドウでそれらの詳細が表示されます。 以下のオプションが使用できます。 10 – BATTERY 3 Locate (場所の設定) :Locateボタンをクリックして、 見失ったサンプルの場所を設定してく ださい。 サーチ・ ファイル・システム (Search File System (FS)) :高度な検索プロセスを開始しま す。 このプロセスはBATTERYフォルダから始まります。 Check Dupes (重複の確認) :サンプルの重複をチェックして、 正しいファイルパスを指定し ます。 Skip Missing (紛失したサンプルをスキップする) :検索をスキップし、 ダイアログが表示され る際に、 見つかったサンプルだけを表示します。 Abort Loading (読み込みを中止する) :読み込みプロセスを停止して、 Batteryを前の状態 に戻します。 Browse Folder (フォルダをブラウズする) : フォルダを選択して、 紛失したサンプルの場所を 指定することができます。 オプション (Options) オプション ・ メニューを使用すれば、 BATTERY 3での様々な重要なデフォルト設定を指定する ことができます。 Key follow:MIDIキーボードからMIDIノートを受け取ることで、 そのノートナンバーが設定され たセルを選択できます。 これは編集のために非常に便利に活用できます。 また、 複数のキーをホー ルドすることにより、 複数のセルを同時に選択することができます。 全てのキーを解除して、 新し いノートが受け取られると、 選択は更新されます。 Show Cell Info Window on Mouseover:マウス ・ カーソルをセルに合わせると、 情報メ ッセージが表示されます。 Warning on Delete Cells:セルを削除する前に警告メッセージを表示します。 Warning on Delete Rows/Columns: 列や行を削除する前に警告メッセージを表示しま す。 Use Computer Keyboard for Playback: コンピュータ ・キーボードを使って、 BATTERY 3をトリガーすることができます。 また、 キーがトリガーするベロシティー値を編集することもで きます。 BATTERY 3 – 11 Trigger cell on Click:セルをクリックすると、 サンプルが演奏されます。 Trigger cell on Cursor: カーソル・キーで様々なセルを選択すると、 セルがトリガーされま す。 Click/Key Trigger Velocity:マトリクス上で選択すると、 ベロシティ ・ レイヤーのオーディ オが、 演奏されます。 Transpose MIDI In (Octave):MIDIインプットをオクターブで移調します。 「+」 ボタンを使 えば、 上方向に移調し、 「−」 ボタンを使うと、 下方向に移調します。 Transpose Comp. Keyboard (Octave): コンピュータ ・キーボード ・インプットをオクタ ーブで移調します。 「+」 ボタンを使えば、 上方向に移調し、 「−」 ボタンを使うと、 下方向に移調 します。 Auto Refresh Browser: 自動的にブラウザが更新され、 新しいファイル名と位置の変更が よく見えるようになります。 Hide Known File Extensions:BATTERY 3に対応したファイル種類のファイル拡張子が 隠されます。 Show Full Filepath while Loading:読み込み時に、 キットの全ファイル・ パスが表示さ れます。 Load Multiple Samples into One Cell:複数サンプルを一つのセルに読み込むことがで きます。 Load REX/REX2 Without original Loop: スライスのみを読み込みます。 Convolution Reverb Sample Rate:BATTERY 3のコンボリューション ・ リバーブのサン プル・ レートを設定します。 Convolution Reverb Latency:BATTERY 3のコンボリューション ・ リバーブのレイテンシ ーをミリ秒で設定します。 DFD for RAM:DFDプロセスを割り当てるため、 RAMの量を調節します。 サンプルはディスク から直接読み込まれますが、 プレイバックで即使用可能にするために、 RAMでアタックを保存す る必要があります。 DFDが適切に機能しない場合、 RAMを割り当てを多くしてみてください。 Number of DFD Voices:ユーザーが再生できるステレオDFDボイスの最大数 Override Instruments Preload Size:RAMへ読み込まれるサンプルの比率 Total Stereo Outputs Count:BATTERY 3で使用されるステレオ ・ アウトプットの数を 決めます。 Total Mono Outputs Count:BATTERY 3で使用されるモノ ・ アウト プットの数を決めま す。 12 – BATTERY 3 Default Kit Location: お気に入りのキットがあって、 BATTERY 3を起動する度に自動的に それを読み込んで欲しい場合、 Setボタンをクリックして、 キットへのパスを選択します。 Clearボ タンをクリックすれば、 この設定を削除することができ、 その後、 BATTERYはキットを読み込ま ずに起動することができます。 Factory Content Path: このディレクトリを設定すると、 "fast find"ドロップ ・ダウン ・ メニュー (デフォルトでは、 メイン ・セクションのEmpty Instrumentsとなっている箇所) からBATTERY 3への迅速なアクセスが可能になります。 オーディオとMIDIの設定 (Audio and MIDI Settings) これにより、 スタンドアロン・モードのダイアログ ・ ボックスが現れ、 そこで以前もご説明したサ ウンドカード ・ ドライバ、 ルーティング、 MIDI割当ての変更が可能です。 Exit/Quit (終了) これにより、 BATTERY 3は閉じられ、 終了前に保存するか否かを聞いてきます。 エディット ・ メニュー (Edit Menu) : セルを修正する ファイル・ メニューと同様、 メニュー・ バー (スタンドアロン・モードのみ) もしくはプログラム内からエディット ・ メニューを呼び出すことができます。 メニュー・ バーのエディット ・ メニューからこれらの機能にアクセスする際、 以下の機能を呼び出 すためのキーボード上の同等の操作があります。 Cut (切り取り) (PC: Ctrl+X / MAC: Apple+X) Copy (コピー) (PC: Ctrl+C / MAC: Apple+C) Paste (ペースト) (PC: Ctrl+V / MAC: Apple+V) BATTERY 3 – 13 Delete (削除) (PC and MAC: Del) Select All Cells (全てのセルの選択) (PC: Ctrl+A / MAC: Apple+A) Exchange Cells (セルの交換) (PC: Ctrl+E / MAC: Apple+E) Randomize (ランダムにする) (PC: Ctrl+R / MAC: Apple+R) Cut (切り取り) Copy (コピー) 選択したセルを切り取ります。 選択したセルをコピーします。 Paste (ペースト) セルをドラム/サンプル・ マトリクスへペーストします。 複数のセルがコピーされた場合、 選択され たセルからペーストします。 Delete (削除) 選択したセルを全て削除します。 注意: ドラム/サンプル・ マトリクスのセクションで、 複数のセ ルとセルのグループを選択して、 コピー、 ペースト、 削除の操作を行う際の様々な方法をご紹介 致します。 Select All Cells (全てのセルを選択する) BATTERY 3の全てのセルを選択します。 Cell color 選択されたセルの色を設定するために使用することができます。 Exchange Cells (セルの交換) 2つのセルが選択されている場合、 この機能はそれらを交換します。 例えば、 行Aの最初のセル と、 行Bの二番目のセルが選択されている場合、 セルの交換を選択することにより、 行Aの最初 のセルの内容が行Bの二番目のセル内容に配置され、 また、 行Bの二番目のセルの内容が行Aの 最初のセルの内容へ配置されます。 複数のセルが選択されている場合、 全てのセルの交換は選択されたセルの数と選択の順番に基づ いて行われます。 例えば、 仮に一つの行の最初の5つのセルをA、 B、 C、 D、 Eと呼び、 その順番で それらを選択し、 セルの交換を選択すると、 新しい順番はE、 D、 C、 B、 Aとなります。 14 – BATTERY 3 Randomize Cells (セルをランダムにする) これにより、 ドラム ・ マトリクス内にあるセルはランダムに配置されます。 マンネリ化して、 少し違 った指向を試したい時にこれを使ってみてください! 注意:好みにより、 前の保存状態に戻れるように、 セルをランダムに配置する前に、 キッ トを保存しておきましょう。 Lock All Cells (全てのセルをロックする) セルの内容とパラメータの設定が変更されないように、 選択された全てのセルをロックするこ とができます。 Matrix Size (マトリクス ・サイズ) ドラム ・ マトリクスのサイズを設定します。 マトリクスのサイズを4 x 4, 8 x 4, 9 x 6, 12 x 6, 16 x 8といったセルで表示するようにカスタマイズことができます。 また、 マトリクスの右下の端にあ る 「+」 と 「−」 のボタンをクリックして、 行と列の数を調節することもできます。 Add Row (行の追加) マトリクスへセルを一行分追加します。 Delete Row (行の削除) マトリクスからセルを一行分削除します。 Add Column (列の追加) マトリクスへセルを一列分追加します。 Delete Column (列の削除) マトリクスからセルを一列分削除します BATTERY 3 – 15 View Menu: 作業スペースを変更する View Menuのショートカットを使えば、 エディット ・ エリアでの迅速なウィンドウ選択が可能です。 View Menuでは以下の全てのエディット ・セクションがあります。 Browser (F1) Cell Page (F2) Setup Page (F3) Wave Page (F5) Loop Page (F6) Mapping Page (F4) Modulation (F7) Cell Effects Page (F8) Master Effects (F9) Automation Page (F10) Hide Edit area (1ページ分上げます) Hide Drum Matrix (2ページ分上げます) Show Matrix/Edit Page (1ページまたは2ページ分表示します) 16 – BATTERY 3 ライブラリ“Fast Find” 左右の矢印のボタンを使ってキットを一つ一つ見て行くことができますが、 BATTERY 3ライブラリ ・ フォルダ 内からキットを選択することもできます。 File、 Edit、 Viewメニューの下にあるライブラリFast Findセクションを使えば、 BATTERY 3の ライブラリ ・ フォルダにあるキットを検索することができます。 ライブラリ内にあるキットのドロ ップ ・ダウン・ メニューの名前をクリックしてください。 「+」 ボタンをクリックして、 ライブラリに ある次のキットを読み込むか、 もしくは 「−」 ボタンをクリックして、 前のキットを読み込むことも できます。 Master Volume Control (マスター・ ボリューム ・ コント ロール) マスター・ボリューム ・ コントロールと関連表示フィールドでは、 スタンドアロン、 ホストでの使用に関わらず、 正確なレベル設定が可能です。 マスター・セクション ・ ボリュームでは、 キットで使用される全てのアウト プットのレベル全体を設 定します。 コントロールの左にある表示フィールドでは、 数値による正確なコントロールの設定 が可能です。 例えば、 BATTERY 3のレベルが0. 0dBに設定されているにも関わらず、 ホストの ミキサーが0. 6dBでミキサー・チャンネルに負荷をかけ過ぎている場合、 これは便利です。 その 場合は、 この情報を参考にして、 BATTERY 3のレベル・ コントロールを-0. 7dBに減少させて、 ホストが歪まないようにします。 Output Meter (アウト プット ・ メータ) アウト プット ・ メータはBATTERY 3により生成されるシグナルの全体レベルを表示します。 歪み を防ぐために、 メータが赤にならないようにしてください。 Panic!ボタン アウト プット ・ メータの左隣にある赤の感嘆符 (!) は、 作業が少し忙しくなりすぎているときに出 てきます。 これにより、 演奏されている全てのノートが中断されます。 BATTERY 3 – 17 データ ・ フィールド (Data Fields) データ ・ フィールドを利用して、 ポリフォニー、 現在のキットに必要なメモリ量、 マスター・ボリューム ・ レベル を確認してください。 右のデータ ・ フィールドは、 CPUの使用量を表示しています。 左のデータ ・ フィールドは、 使用され ているポリフォニーの量を表示しています。 例えば、 4/32と表示されている場合、 32ボイス中の 4つが使用されていることを意味しています。 手動で最大ポリフォニーをクリックし、 エンターする か、 マウスを上下にドラッグしてください。 中央のフィールドはキットが必要としているメモリがど の程度なのかを表示します。 Purge (パージ、 消去) パージは、 どのサンプルがアレンジで使われているのかを分析して、 使われていないサンプルを RAMから取り除きます。 これにより、 BATTERY 3はRAM使用量が非常に低くても、 膨大な量 のサンプルを処理することができます。 部分的に作業が終わった時に、 パージは便利です。 その キットのみのサンプルをパージすることは可能ですので、 追加のオーバーダブのためにRAMを 解放することができます。 キット ・ メモリ ・サイズ表示の右側にある下向きの矢印をクリックする と、 以下の機能へのアクセスが表示されます。 Reset Markers: 使用時にサンプルにつけられている全ての 「タグ」 を削除します。 Update Sample Pool: 使われていないサンプルをRAMからアンロードし、 RAMで新しくマ ークされたサンプルを読み込みます。 Purge All Samples: RAMから全てのサンプルをアンロードします。 Reload All Samples: キットで使われている全てのサンプルを再読み込みします。 インストゥ ルメントの表示は、 パージの状況を指します。 18 – BATTERY 3 ドラム/サンプル・ マトリクス ドラム/サンプル・ マトリクスでは、 サンプルをセルへ割当てたり、 セルの情報、 セルのミュート、 ソ ロ・ レイヤー (行と列) の情報を確認したり、 個々のセル、 あるいはセルのグループをコピー/ペー スト/削除したりすることができます。 より詳細なセルのエディットは、 エディット ・セクションで 行うことができます。 キットを読み込こむことにより、 マトリクスへサンプルが読み込まれ、 セルに関連した全パラメー タ値を、 キットが保存されたときと同じ値に設定します。 様々な表示コマンドを使って、 例えばマトリクス上での行の追加や削除、 列の数の変更により、 ド ラム/サンプル・ マトリクスの修正を行うことができます。 これらの機能は以前のセクションでご紹 介しました。 これはマスター・セクションの表示メニュー (View menu) からでもアクセスするこ とができます。 (またはスタンドアロン ・モードであれば、 メニュー・ バーの表示メニュー・ オプシ ョン (View menu) からもアクセス可能です。 ) セルの内容 各セルには、 128までのサンプル (レイヤー化およびベロシティ分割) が含まれ、 サウンドを左右 するパラメータ群が含まれています。 これらには、 キー・ レンジ (key range 、 サウンドが反応す るノートの範囲) 、 ボリューム (volume) 、 パン (pan) 、 チューニング (tuning) 、 コンプレッシ ョン (compression) 、 モジュレーション (modulation) 等が含まれています。 BATTERY 3は ドラム ・サンプラーでありながら、 バックグラウンド ・ ボーカル、 サウンド ・ エフェクト、 フレーズ、 スクラッチ、 ノートなどのサンプルをセルに読み込むことができます。 セルを試聴する セルを試聴するには、 マウスでセルをクリックするか、 セルに割り当てられているMIDIノート ・ナ ンバーを演奏してください。 BATTERY 3がMIDIのノートをシーケンサーや他のMIDIデバイスか ら受信すると、 そのセルのバックライトが青く光ります。 BATTERY 3 – 19 セルの情報を得る カーソルをセルに合わせてそのままにしておくと、 セルはいくつかのパラメータに関する情報を示します。 いくつかの重要なセルのパラメータ (Name, Key Range, Root Key, Volume, Pan, Tune) を 一目でご覧になるには、 マウスのカーソルをセルのどこでも結構ですので、 そのまま0. 5秒ほど留め てください。 (例えば、 loop, compressor, filterなどの) 動作中の機能がこのリストに表示され ます。 このリストは情報表示のみのためにあります。 この表示からパラメータをエディットすること はできません。 このヒントは、 オプションで無効にすることができます。 セルのコピー、 移動 セルの内容は、 セルからセルへ自由に移動することができます。 例えば、 仮に素晴らしいスネア ・ ドラムがあるけれど、 繰り返しトリガーするとあまりにも機械的に聞こえるとしましょう。 この 場合は、 セルの内容を他のセルにコピーして、 そのコピーに対して小さな変更をいくつか加え ( 例えば、 音程を少々変えるなどして) 、 2つのセルを交互にヒットします。 こうすることで、 より人 間らしい効果が得られます。 以下はセルの内容を操作する手順です。 元々のセルを、 空になっていない目標のセルへ移動させると、 目標のセルの内容が元々のセルの 内容を置き換えます。 言い換えると、 自動的な交換機能です。 元々のセルを空の目標のセルへ移 動させると、 移動が終了後、 元々のセルは空になります。 セルの移動 (デフォルト) :移動させたい元々のセルをクリックし、 それを目標のセルへドラッグ します。 目標のセルのキー範囲が使われます。 セルを、 空になっていないセルへ移動させると、 セルが交換します。 キー範囲のあるセルを別のセルへ移動させる:移動させたい元々のセルを、 PCではAlt+ドラッ グ、 MacではApple+ドラッグし、 それを目標のセルへドラッグします。 これにより、 セル、 キー範 囲、 ルート ・キーが移動します。 セルを別のセルへコピーする:移動させたい元々のセルを、 PCではCtrl+ドラッグ、 Macでは Alt+ドラッグし、 それを目標のセルへドラッグします。 目標のセルのキー範囲は使用されます。 キー範囲のあるセルを別のセルへコピーする: コピーしたい元々のセルを、 PCではAlt+Ctrl+ド ラッグ、 MacではApple+Alt+ドラッグし、 それを目標のセルへドラッグします。 これにより、 セル、 キー範囲、 ルート ・キーがコピーされます。 20 – BATTERY 3 セルを右クリック (MacではCtrl+クリック) することで、 セル関連の機能にさらにアクセスするこ とができます。 セクション 「右クリックでのセルのエディット」 をご覧ください。 セルのソロとミュート 行、 列、 セルにはそれぞれソロ・ボタンとミュート ・ボタンがついています。 セル、 行、 列にはそれぞれ2つのLEDがあります。 黄色はソロで、 赤色はミュートです。 • 赤いLEDをクリックすると、 セル、 行、 あるいは列がミュートになります。 もう一度クリック すると、 ミュートが解除されます。 • 黄色のLEDをクリックすると、 セル、 行、 あるいは列がソロになります。 もう一度クリック すると、 ソロが解除されます。 ソロ機能は追加式であり、 ラジオのボタンといったタイプの機能ではありません。 したがって、 複数のセル、 行、 列をソロにすることが可能です。 ソロは組み合わせる組み合わせることもでき ます。 例えば、 行と列をソロにすることができます。 行、 または列の全セルがミュート状態、 ある いはソロ状態の場合、 行あるいは列のミュートLEDまたはソロLEDが点灯します。 列もしくは行 がソロ状態でミュート状態のセルの組み合わせを含んでいる場合、 行のLEDまたは列のLEDは 点灯しません。 セルの選択、 エディット モジュレーション、 パン、 チューニング等のパラメータ関連のエディット操作は、 選択されたセル 全てに作用します。 例えば、 セルの行全体を選択してチューニングを変更すると、 その行内の全 てのセルのチューニングが変わります。 その結果、 BATTERY 3では一つのセルから様々なセル のグループまで、 どれでも柔軟に選択することができるのです。 BATTERY 3 – 21 セルの選択 任意のセルの集まりをShift-クリックして選択してください。 個々のセルを選択する:セルをクリックします。 連続していないセルを選択する:選択するセルをPCではCtrl-クリック、 MacではApple-クリ ックします。 連続しているセルを選択する (行/列ではない) :範囲内の最初のセルと最後のセルをShift-ク リックします。 1行のセルを選択する:マトリクスの左にある行の文字 (A、 B、 Cなど) をクリックします。 1列のセルを選択する:マトリクスの底部にある列の番号 (1、 2、 3など) をクリックします。 Shift-クリックやCtrl-クリックは、 行、 列、 個々のセルに適用されます。 例えば、 行Aと行Cを Shift-クリックすると、 双方の行にある全てのセルが選択されます。 行Cと列3をShift-クリック すると、 行Cと列3にある全てのセルが選択されます。 コンテキスト ・ メニュー - 右クリックでのセルのエディット クリック一つでパワフルなセル・ エディット機能を利用できます。 セルを右クリック (MacではCtrl-クリック) すると、 エディット機能が複数表示されます。 Load Previous Cell/Sample:マルチサンプルされたサウンドでは、 サンプルは、 区別し やすいようにフォルダに保存されて名前がつけられる場合がよくあります (例:KickLowVel、 KickMedVel、 KickHiVel) 。 このオプションを選択すると、 セル内にあるサンプルと比較してサ ンプルのシリーズの中で以前のサンプルを読み込みます。 Load next Sell/Sample: これはLoad Previous Sampleの機能と似ていますが、 セル内に あるサンプルと比較してサンプルのシリーズの中で次のサンプルを読み込みます。 同じ読み込み機能はセルのタブ表示の中の+と-でも利用できます。 そこではこれはサンプルと 呼ばれます。 22 – BATTERY 3 Library: この機能でBATTERY 3の広範なライブラリに素早くアクセスしてキットを簡単にエ ディットすることができます。 エディットをさらに簡単にするため、 ドラムが様々なタイプに予めア レンジされています。 そのタイプは、 Kicks、 Snares、 Toms、 Hihats、 Cymbals、 Synthetic、 Percussion、 その他です。 Add Sample: この機能でダイアログ ・ ボックスを開き、 セルに加えたいサンプルをナビゲート していくことができます。 キットを開くと、 それは既存のキットを置き換えますのでご注意ください。 Replace Sample: この機能でダイアログ ・ ボックスを開き、 サンプルをナビゲートしていくこと ができます。 これを選択すると、 セルの現在の内容が置き換えられます。 Save Cell: この機能でツリー表示を開き、 現在の名前でセルを保存するフォルダを選択する ことができます。 Cut:セルを切り取ってクリップボードに貼付けます。 Copy:セルをコピーします。 Paste:現在選択されているセルにセルを貼付けます。 Swap Cells: 2つのセルの位置を交換します。 Delete:セルを削除します。 Rename Cell:セルの名前を変更します。 Color:セルの色を変更します。 Alt-クリックでサンプルを選択する Altボタンをクリックすると、 選択されている全てのセルの左右に矢印が現れます。 これらの矢印 を使って、 ほかのサンプルやセルへ進んでいくことができます。 FreezeとPadlock セル・ マトリクスの一番下右にあるFreezeボタンで、 マトリクス ・セル内のエディット状態値を 変更することができます。 このボタンが有効である場合、 セル内で直接エディットしていても、 セ ル内の値は変わりません。 Padlockボタンは、 セルを最後に表示された値へロックします。 このボタンが有効である場合、 この機能を有効にする前にセル内で最後に表示された値とは異なる値のタイプは、 表示されま せん。 BATTERY 3 – 23 エディット ・セクション このセクションで、 わずかなものから大幅なものまで加工処理を施して、 ドラムや他のサンプルを 操作することができます。 このようにして創造性を思う存分発揮していただくことが可能です。 こ のセクションではさらに、 MIDIトリガー割り当てやMIDIコントローラ割り当てを行うことで、 セル の管理を行うことも可能です。 エディット ・セクションの概要 エディット ・セクションは9つの異なるウィンドウのどれでも表示することができます。 このような ウィンドウで、 セル内のサンプルを編成し、 様々な方法で加工処理することができます。 各セルは タブをクリックして選択することが可能です。 Cell: このセクションは、 選択されたセルの基本的なMIDI割り当てとサンプル割り当て、 その音 程と基本的なサウンドの特徴を決定します。 Setup: このページにはパワフルで新しいツールがあり、 特にドラムの再生とプログラミングを 目的としています。 Mapping: このウィンドウで、 選択されたセルの中の各サンプルの最小ベロシティ、 最大ベロシ ティを設定することができます。 また、 各サンプルのチューニング、 パンニング、 ルート ・キーを調 節することも可能です。 Wave: このページは、 画面上で利用できる機能のついた従来型のウェーブ ・ エディタです。 これ を使ってBATTERY 3内のドラム ・ サンプルをエディットすることができます。 したがって、 ドラム ・ サンプルを別のオーディオ ・ エディタへエクスポートする必要はありません。 Loop: このウィンドウでは、 サンプルのある部分をループして (無限に繰り返して) 、 キーを押 している間中、 持続する効果を生み出すことができます。 このような効果は時間とともに発展す ることができます。 Modulation: このウィンドウで、 LFO (低周波発振器) 、 エンベロープ、 アフタータッチ、 外部 MIDIコントローラ等の様々なソースを使って、 ドラム ・サンプルをモジュレートすることができ ます。 Effects: 1つ以上のエフェクトをセルのオーディオ ・ アウト プットへかけ、 サウンドを豊かにした り、 ミックス内でブレンドさせたりすることができます。 Master: このセクションには一連の高品質のエフェクトが含まれており、 ドラム ・ ミックス全体に かけることができます。 EQ/Filter、 Compressor、 Limiter、 Delay、 Reverbです。 Browser: このページで、 BATTERY 3のライブラリ ・ フォルダ、 またはコンピュータの他の場所 から、 ファイルを素早くブラウザして選択することができます。 24 – BATTERY 3 エディット ・セクションの一番右上隅にあるボタンをクリックして、 エディット ・セクションを隠し たり表示させたりすることができます。 4つの重要重要項目 • これらのパラメータの大半を変更すると、 どのセルを選択したかによって、 マトリクスの中 の1つのセルから全てのセルまでの全部に影響が及びますのでご注意ください。 • 非常に素晴らしい機能の一つは、 エディット用にパラメータを一つ選択すると、 各セルの底 部の方にある情報ウィンドウが、 各セルの同じパラメータの状態を表示することです。 例 えば、 Panパラメータを微調整すると、 全セルのパンの現在位置が情報ウィンドウの中に 表示されます。 これにより、 様々なセルの設定を比較することが容易になります。 • 数字のエリアのほとんどは2つの方法でエディットすることができます。 パラメータ値を ダブルクリックして新しい数字を入力する方法と、 エリアをクリックして上下にドラッグ して、 値をインクリメント ・デクリメントする方法です。 微調整を行うためには、 ドラッグ しながらShiftを押してください。 • ノブをダブルクリックすると、 ノブがデフォルト値へ戻ります。 それでは、 各セクションを細部にわたり見ていきましょう。 BATTERY 3 – 25 セル表示のタブ (Cell View Tab) このウィンドウでは、 MIDI、 ボイス ・グループ、 名前、 類似パラメータという点で、 基本的なセルの管理を行うこ とができます。 さらに、 チューニング、 エンベロープ形成、 高度サンプル再生といった機能も含まれています。 Cellのセクションは、 現在のセルの基本的なMIDI割り当て機能とサンプル割り当て機能を決定 します。 このセクションにはさらに、 Tuneコントロール、 代替サンプル・モード、 Volumeモディ ファイアとPitch Envelopeモディファイアがあります。 セル管理コントロール Cell Name: これは、 セルの現在選択されている名前を表示します。 セル内のサンプル名がデ フォルトとなっています。 名前を変更するには、 サンプル名をダブルクリックして、 新しい名前を 入力してください。 Key Range: これらの2つの領域は、 現在のセルをトリガーするMIDIノート範囲を決定します。 例えば、 C2-C2というキー範囲は、 セルがMIDIノートC2を受信して初めて演奏する、 ということ です。 C1-E1に設定されていれば、 C1、 C#1、 D1、 D#1、 E1の全てがセルをトリガーします。 キー範囲を設定するには以下の2つの方法があります。 • 低い範囲をダブルクリックして、 新しいノート名、 あるいは数値を入力します。 数値を入 力すると、 BATTERY 3は自動的にその数値を 「ミュージシャンにとってフレンドリー な」 MIDIノート名に変換します (例えば、 "60"と入力すると、 C3と表示されます) 。 必 要であれば、 高い範囲でも同じことをしてください。 この方法を利用してもルート ・キー は変わりません。 • Learnボタンをクリックします。 キーボード、 または他のMIDIノート ・ ジェネレータを使っ て、 まず低い範囲のノートを演奏し、 その次に高い範囲のノートを演奏します。 2番目の ノートを演奏後、 ディスプレイは更新されて新しいキー範囲を表示します。 この方法で は、 ルート ・キーは低いノートへ変更されます。 コンピュータのキーボードを使ってこれ を行うことも可能です。 26 – BATTERY 3 MIDI: これは、 セルがデータを全MIDIチャンネルから受信すべきか、 それとも1-16のある特定 のMIDIチャンネルから受信すべきかを指定します。 下向き矢印をクリックして、 お望みの割り当 てを行ってください。 Tracking: これが有効で (点灯状態) 、 Key Rangeが1つのノートを越えている場合、 現在の セルの中の全サンプルは、 MIDIインプットに反応して、 音程を変更します。 例えば、 キー範囲が C1-D1で、 Trackがオンになっている状態でD1を演奏すると、 C1を演奏した場合よりも、 音程が 2半音高くなります。 Trackが解除されていると、 サンプルの音程は、 ルート ・キー (Map表示で の設定と同様) とTuneノブによってのみ決定されます。 Tune: このノブを使ってセルの中に含まれている全てのサンプル・ レイヤーの音程を変更すること ができます。 範囲は3オクターブ上、 あるいは3オクターブ下ですので、 本格的なサウンド ・デザイ ン ・ エフェクトを期待できます。 これを低いHertz設定にしてみてください (後述) 。 モジュレーショ ンの目標として使われる場合、 その範囲は1オクターブ上、 または1オクターブに下になります。 サンプラー・モード BATTERYは3つの異なるモードを使用してサンプルを再生します。 各モードは異なるタスクを 実行することを目的としています。 Sampler: このモードが有効になっている場合、 BATTERY 3は 「標準的な」 デジタル・ サンプラ ー・モードになっており、 システム ・ メモリの中にサンプル・データを保存し、 メモリからそのデー タを読み出し、 オーディオ ・データをリサンプルすることで、 必要であれば音程の変更をします。 サ ンプラー・モジュールは非常に効果的で、 ホストCPUに負荷をそれほどかけません。 Reverse: これは、 選択されたグルー プに含まれている全てのサンプルの再生をリバースします。 いわゆる 「テープ逆回転」 のような効果を生じさせます。 DFD: このボタンが有効である場合、 サンプルはRAMではなくDirect From Disk (ハードデ ィスクから直接再生) にストリームされます。 大量のサンプルがあり、 RAMが限られている場合 にこれは重要です。 Hi-Q (Hi Quality): これは、 音程を設定したサンプルを再生する際、 サンプルのインターポレ ーションを改善します。 この機能の弱点は、 CPU負荷を高めてしまうことです。 Perfectは遅い 再生速度、 または速い再生速度で、 サンプルのシグナル・ プロパティをベストな状態で維持しま す。 LowはCPUの面で効果が高く、 音程を変更していないドラム ・サウンド全てで使うことがで きます。 Standardは音程を少しだけ上下させたサンプルに適しています。 BATTERY 3 – 27 ストレッチ・モード Stretchボタン: このボタンが有効である場合、 BATTERY 3は 「タイムストレッチング ・モード」 になっています。 このモードはグラニュラー・ シンセシスを使ってサンプルの速度を変えますが、 オ リジナルのピッチ情報はそのまま維持します。 Smooth: グラニュラー・ ミクロ-エンベロー プの量を調節して不要なアーティファクトを減らし、 再シンセシスの過程でサウンドの特徴を変えます。 値が小さいと、 一般的に唸るようなサウンド が生じますのでご注意ください。 Length (Speed): ピッチとは別に再生速度を変更します。 Lengthの値はパーセンテージで表 示されます。 例えば、 100%は元々の速度でサウンドを再生します。 200%は速度を2倍にします。 50%は速度を半分にします。 0という値は再生全体を停止し、 サウンドをフリーズさせます。 Grain: このコントロールは再シンセシスに使われるサウンドの部分の規模を決定します。 ビート ・ マシン・モード Beat: このボタンが有効である場合、 BATTERY 3はビート ・モードになっています。 このモー ドは、 Apple Loops、 REX2ファイル、 ACID WAVEファイルのようなオーディオ ・ ループを 「 スライス」 として表示します。 これらのスライスはリズム的に正しいタイミングで再生されます。 これらのスライスを遅い速度で再生すると、 テンポは遅くなり、 速い速度で再生すると、 テンポ は速くなります。 Length (Speed):Speedノブは、 ピッチを変えずにサンプルの再生速度を変えます。 値のす ぐ右にある%マークをクリックすると、 ポップアップ ・ メニューが開き、 ここで適切なリズム値を 選択することができます。 リズム値が選択されると、 Speedコントロールは選択されたノートの ある部分を選択します。 Smooth: 選択部分のアタックとリリースを調節します。 Slice Attack: ファイルをスライスすると、 スライス ・ ポイントでクリック ・サウンドが生じるこ とがあります。 このSlice Attackコントロールは、 クリック ・サウンドを最小限に抑えることので きる調節可能なフェード-イン ・タイムをスライスに加えます。 一般的に、 クリック ・サウンドが最 小である最低値に設定するとよいでしょう。 Slice Release: このコントロールは各セルに調節可能なリリース ・タイムを加えます。 ベストな サウンドになるよう耳で聞いて調節してください。 Sync: このコントロールはBeat MachineをBATTERY 3やホスト ・ シーケンサーの内部テン ポに同期します。 右の部分は、 ループのスライスが同期されるビートを表示しています。 分子は 値編集でエディットできます。 分母はドロップ ・ダウンで表示される数値を選択してエディットで きます。 28 – BATTERY 3 ボリューム ・ エンベロープ (Volume Envelope) 以下のコントロールはボリューム ・ エンベロープと連動して動作します。 On/Off:エンベロープを有効にしたり、 解除したりします。 有効な場合、 波形に対するエンベロ ープの形が表示されます。 Presets: このタブをクリックすると、 役に立つVolume Envelopeプリセットにアクセスする ことができます。 AHD/AHDSR: これらのプッシュボタンは2つのエンベロー プ ・タイプを切り替えます。 AHDSR ( アタック-ホールド-ディケイ-サステイン-リリース) エンベロー プと、 AHD (アタック-ホールド-ディ ケイ) エンベロー プです。 一般的に、 AHDSRエンベロー プは持続されたサンプル用です。 AHDエ ンベロー プは 「 1回きりの」 サンプル再生用です。 AHDモードはサステイン ・ コントロールとリリー ス ・ コントロールを解除します。 Attack (A):エンベロープが最大レベルに達するまでの時間です。 Hold (H) :エンベロー プがどのくらい長く最大レベルで持続するかを決定します。 これを10-30ミ リ秒に設定して、 シグナルにパンチを加えることができます。 Decay (D):エンベロープが最大レベルからサステイン・ レベルへ下がっていくまでの時間で す。 Sustain (S): 入力されるMIDIノートが押されている間にわたって持続されるレベルです。 Release (R):MIDIノート-オフを受信後 (つまり、 MIDIトリガーの終了後) 、 サステイン・ レベ ルがゼロに戻るまでの時間です。 ピッチ・ エンベロープ (Pitch Envelope) 以下のコントロールはピッチ・ エンベロープと連動して動作します。 On/Off:エンベロープを有効にしたり解除したりします。 Presets: このタブをクリックして、 役に立つPitch Envelopeプリセットにアクセスすることが できます。 Amount: モジュレーション ・ エンベロープがピッチに影響を与える度合いを設定します。 D1 :エンベロー プが (Amountコントロールで設定された) 最大レベルから、 . . . によって設定され たレベルへ移る時間をエディットします。 B: これは 「ブレイクポイント」 コントロールで、 レベルを調節します。 値はプラスやマイナスになり ますので、 ピッチは通常のピッチよりも高くなったり低くなったりします。 BATTERY 3 – 29 D2:Breakpointコントロールによって設定されたレベルが、 再びゼロへ減衰して戻るまでの時 間を決定します。 重要:セル表示ウィンドウの中央にある波形表示エリアはVolume Envelopeデータ (ウ ィンドウ内の陰影のついたエリアとして表示されます) 、 Pitch Envelopeデータ (赤線で 表示されます) 、 標準オーディオ-ビジュアル・データを表示します。 開始点と終了点の調節 波形表示には、 start (S)のマーカーとend (E)のマーカーがあります。 この2つをお好みに合わ せて動かし、 セルの開始点と長さの両方、 またはどちらか一方を変更することができます。 一つ の方法としては、 Startを調節して、 ドラムのアタックの一部、 または全てを取り除くことができ ます。 こうすることで、 非常に様変わりした、 よりミュートしたタイプのドラム ・サウンドになりま す。 もう一つの一般的な方法は、 サンプルへ20ミリ秒相当を設定することです。 その後、 マイナス のベロシティ ・モジュレーションをサンプルへかける (Modulation表示タブで行います) と、 ハ ードなアタック感を多く含んでを再生し、 サウンドにインパクトが加わります。 この結果、 パーカ ション ・サウンドがずっとリアルになります。 アウトプット (Output) アウトプット ・モジュールはセルの 「チャンネル・ ストリップ」 と考えることができます。 このモジュールは極めてシンプルです。 単純にセルのパン、 レベル、 アウト プット割り当てを設定 します。 Pan:左全開 (100 left) から中央 (c) 、 そして右全開 (100 right) まで、 セルをステレオ領域 の中に配置します。 Volume:+12dBから -8まで、 セルのレベルを全体のミックスの中で調節します。 Channel:セルを割り当てたいと思われるアウトプットを選択します。 このエリアは、 スタンド アロン・モードではオーディオ ・インターフェイスの物理的なアウトプットを選択します。 また は、 プラグインとして使われているときは、 ホストアプリケーションで設定できるアウト プットを 選択します。 30 – BATTERY 3 セットアップのタブ (Setup Tab) セットアップ ・ページは特にクリエイティブなドラム ・ プログラミング用のパワフルなツールです。 SetupページはBATTERY 3に全く新しい機能を添えています。 ドラム演奏とドラム ・ プログラミ ングを特に目的とした一連のツールです。 Setupページで、 お気に入りのドラム ・ サウンドやドラム ・キットを微調整したり、 既存のライブラリから全く新しいドラム ・ サウンドを作成したりすること ができます。 これは、 ビート作成の本格的なツールです。 演奏が楽しくなり、 BATTERY 3からは 想像もしていなかった興味深い結果を得る得ることができます。 先へ進む前に、 Setupページの2つの特徴を覚えておかれるとよいでしょう。 • 全てのエフェクト/パラメータはセル・ベースです。 これは、 各セルを全く別々の設定にす ることができる、 ということです! Setupツールそれぞれの詳細を見ていきましょう。 • Setupページは単なる基本的なMIDIプロセッサではありません。 他のMIDIツールでは 不可能なことを達成することができるのです。 ボイス ・グループ (Voice Groups) Voice Groupsを使って、 リアルなハイハット ・サウンドや複雑なパーカション・サウンドを作りましょう。 Voice Group機能により、 ある特定のセルの反応を、 ノート ・ オン-オフ ・ コマンドと連結させる ことができます。 このため、 グループの中で、 直前に演奏されたセルが他のセルよりも優先され ます。 代表的な応用例でご説明するのが最も簡単であると思われます。 BATTERY 3 – 31 • 「リアルな」 ドラムでは、 オー プン ・ ハイハットとクローズド ・ ハイハットのサウンドを同時に 出すことはできません。 BATTERY 3で、 これらの2つのサウンドをグルー プへ割り当て、 それからグルー プ ・ ポリフォニーを1へ設定するということは、 クローズド ・ ハイハットをト リガーするとオー プン ・ ハイハットがオフになる、 ということです。 その逆もまた同様です。 これは、 1のポリフォニー設定では一度に1つのボイスしか演奏できないためであり、 その 1つのボイスというのは直前に演奏されたノートとなるからです。 • 長く鳴り響く持続音を持つtomサウンドが複数ある場合、 いくつかのtomの持続音が同 時に鳴ると、 濁ったサウンドになる可能性があります。 そのようなtomをグループへ割 り当て、 ポリフォニーを2へ設定します。 このようにして、 2つの持続音のみが同時に鳴 るようにします。 その2つの持続音は、 直前にトリガーされたtomと、 それのすぐ前にト リガーされたtomです。 • ミュージシャンの中にはBATTERY 3を使って、 リズミカルなループや各セルの中へ読み 込まれたフレーズをプレイバックなさる方もいます。 これらをグループへ割り当てるとい うことは、 新しいループをトリガーすると、 以前に演奏されたループがオフになるという ことです。 これが望ましいことである場合が多いと思われます。 • ループを使っている際、 音のしない (silent) サンプルをグループへ割り当てることもでき ます。 この結果、 このセルをトリガーすると、 演奏中のどのループでもオフになり、 アウ ト プットのサウンドが消去されます。 以下はボイス ・グループの様々なパラメータです。 Voice Group: 下向き矢印をクリックしてセルをボイス ・グルー プに全く割り当てないということ や、 128のボイス ・グルー プのどれかに割り当てる、 ということが可能です。 このパラメータを選択 すると、 各セルの情報ウィンドウに、 ボイス ・グルー プ割り当てが表示されます。 これにより、 キッ ト全体のボイス ・グループ割り当てを非常に簡単に確認することができます。 Max Voices: これは1 から127 ボイスまで、 各ボイス ・グループのポリフォニーを設定しま す。 Voice Overlap Time: これは、 ボイスが重複する一定時間を設定します。 つまり、 新しいボイ スがトリガーされた後でも、 以前に演奏されたボイスがしばらくの間持続します。 これにより、 ボ イスからボイスへの移行があまりにも突然になることが避けられます。 重複する時間は5ミリ秒 から2. 5秒まで変動します。 Steal Mode:ポリフォニーがなくなった時に、 どのノートを盗んでくる (steal) かを決定するモ ードを選択してください。 以下から選択することができます。 Kill Any (ノートのどれかを削除) 、 Kill Oldest (最も以前に演奏されたノートを削除) 、 Kill Newest (直前に演奏されたノートを 削除) 、 Kill Highest (最も高いノートを削除) 、 Kill Lowest (最も低いノートを削除) 。 Choke Group: これは高度なプログラミング機能で、 よりリアルなミュート ・グループを設定 することができます。 choke groupにより、 様々なボイス ・グループを同じChoke Groupに設 定することで、 これらをオフにすることができます。 この機能の長所は、 モノフォニック ・ ミュート ・グルーピングに対してポリフォニック ・ ミュート ・グルーピングであることです。 32 – BATTERY 3 前にご説明したボイス ・グルー プの例を詳しく見ていきましょう。 同じハイハット ・ サウンドを取り 上げ、 それらを専用ボイス ・グループへ設定します。 オープン ・ ハイハットはVoice Group 1で、 ク ローズド ・ ハイハットはVoice Group 2となります。 オープン ・ ハイハット ・ サウンドはより多くの ボイスに設定できます。 例えば5です。 これにより、 後ろに引きずるような音がいくらか聞こえるよ うになります。 2番目のVoice Groupは1 Max Voicesへ設定できます。 2つのVoice Groupは Choke Groupの1へ割り当てられるはずです。 この設定で、 コントロールされたポリフォニーを維 持しながら、 後ろにたなびいていくようなドラム ・ サウンドにお好みのエフェクトをかけることがで きます。 尚かつ、 クローズド ・ ハイハットでそのグループをチョークすることができます。 セル・ アクティベーション (Cell Activation) セル・ アクティベーション・モジュールはセルを有効にする多数の方法を提供します。 このモジュールは2つのパートで構成されています。 1行目で、 セルがトリガーされる方法を指定し ます。 2行目と3行目で、 セルがトリガーされるのに必要な条件を指定することができます。 セルは、 Note On (デフォルト設定) またはNote Off (別名 : リリース ・ トリガー) でトリガーす ることができます。 Note Offを選択すると、 キーを離した時にセルはトリガーされます。 ベロシ ティは演奏されたベロシティ と同じになります。 トリガーされたノートの持続時間はノートを押し ている限り続きます。 これはNote OffトリガーをRollやGeiger Counterといったアーティキュ レーションと組み合わせる時に重要です。 セルがトリガー・イベントをNote OnかNote Offから受信すると、 割り込み処理を行う必要が あります。 Condition 1とCondition 2が満たされて初めて、 イベントが伝えられてセルがト リガーされます。 以下の条件を指定することができます。 Always: これはデフォルト設定で、 この条件がいつも当てはまるという意味です。 On Key: この機能を使って、 MIDIキーボードの特定のキー範囲でセルを有効にすることがで きます。 メニューから 「On Key」 を選択します。 メニューのすぐ右に2つのキーナンバー領域が 表示されます。 ここで、 入力されるMIDIノートに対するセルを有効にする特定のキー範囲を設 定することができます。 Multi Stick Kitでこの技術をうまい具合に応用することができます。 キーC3、 D3、 E3、 F3、 G3、 A3は行AからFを有効にします。 各行はスティックの特定のペアのことです。 BATTERY 3 – 33 On Controller: この機能は前述のMIDIキーではなく、 MIDIコントローラによってセルを有効 にします。 モジュレーション ・ ホイールや他のコントローラの位置によって、 様々なセルを有効にす ることができます。 メニューからOn Controllerを選択し、 セルを有効するのに使いたいと思わ れるコントローラのコントローラ番号を選んでください (Start CC) 。 その後、 最低値 (Range Min) と最高値 (Range Max) を設定してください。 モジュレーション ・ ホイールがこの位置に設 定された際にこの2つの値の間でセルが有効になります。 Dub Remix Kitを見てみましょう。 モジュレーション・ ホイールを動かしながらopen Hi-Hat (Bb1)を演奏してみます。 モジュレーション ・ ホイールを上に動かす (つまり、 コントローラ値127に 近づけていく) と、 ハイハットはクローズになります。 Cycle Round Robin: この機能は、 同じキーを何度も押しながら、 異なるセルを周期的に繰 り返すために使います。 例を挙げてみます。 複数のセルを選択してCellタブの中のLearnボタンを押します。 それからMIDIキーボードであ るキーを2回押します。 これで、 これらのセルを全て1つのキーに割り当てたことになります。 次 にSetupタブを選択してCell Activationをドロップダウン・ メニューのround robinに設定し ます。 また、 各セルをサイクルの中で好きな位置に配置することができます。 それぞれのセルを 選択してround robin cycleの中で位置をエディットします。 番号を入力したり、 マウスを上へド ラッグしたりすることで、 これを変更することができます。 この機能は人間らしい演奏を生み出すことができる素晴らしい技術です。 これにより、 各セルに 微妙な違いのある似たようなサウンドのサンプルを読み込むことができ、 繰り返すことができ ます。  Tight kitを試してみましょう。 E3を演奏してマトリクスに注目します。 12のclapセルが周期的 に繰り返されます。 34 – BATTERY 3 ベロシティ (Velocity) セルのベロシティ反応をベロシティ ・モジュールでカスタマイズします。 このモジュールは入力されるベロシティを変更します。 以下がそのコントロールです。 Curve: このノブを使ってセルのベロシティ ・ カーブを調節してください。 Max:最大ベロシティ設定を指定します。 Min:最小ベロシティ設定を指定します。 Fix: これをクリックすると、 「Max」 のエリアで固定されたベロシティが指定されます。 もちろん、 (左下隅をクリックして) 素早く セルを全部選択して、 ベロシティ ・ カーブをキット全体 に適用することもできます。 注意:あるドラム ・インストゥルメントのドラム ・ライブラリには、 ベロシティ = 127で 「 特殊な」 サンプルがある場合があります。 このサンプルを全くトリガーさせたくない場合 は、 Maxを126に設定してください。 こうするとベロシティ ・センシティビティがわずかに 変更されますが、 サンプルがトリガーされないようにします。 BATTERY 3 – 35 ノート (Note) このモジュールを使って1つのキー、 あるいはそれ以上のキーでサンプルをスタートし、 ストップします。 このモジュールには2つのパラメータがあります。 LatchとRetriggerです。 Latch: このボタンを有効にすると、 ノートを演奏してサンプルをトリガーし、 ノートをもう一度演 奏してサンプルを止める、 ということです。 これはルー プの場合にとても役に立ちます。 あるいは、 crash symbalを取ってLatchを有効にすることもできます。 1つ目のノートでcrash symbalをト リガーし、 2つ目のノートでそれを 「choke」 させることができます (これを行うためにはAHDSRを 設定する必要があります) 。 Retrigger: これが有効である場合、 キーが押されている間、 ノートがリトリガーします。 速度は 分子/分母により決定されます。 分母が1に設定されると、 これは1小節に相当します。 注意: 16分音符以外のリズム値を怖がらないでください!たとえ聞いたことがなくても、 17分音 符は16分音符よりもわずかに速いだけです。 20分音符は5連16分音符です。 3分音符は4つの 4分音符の時間で3つのノートを演奏します。 このようなリズム操作法で、 テンポを直感的に調 節しながら、 最大の柔軟性を得ることができます。 LatchとRetriggerは相性がよく、 一緒に使うことができます。 36 – BATTERY 3 クオンタイズ (Quantize) このセクションは、 演奏するノートを内部テンポ・クロック、 あるいは外部テンポ・クロックへクオンタイズし ます。 このセクションにはボタンが2つあり、 同じテンポを共有しています。 以下はQuantizeコントロ ールです。 Note On: 入力される全てのノートをある特定の長さにクオンタイズします。 その長さはリズム ・ グリッドを特定し、 それに対してノート ・イベントがクオンタイズされます。 このグリッドの始点は いつも小節の開始点です。 このため、 ここでは分母よりも分子を大きくすることができません。 な ぜなら、 1小節を越えてしまうからです。 ノートを演奏してリズム ・グリッドの前で離すと、 ノートはリズム ・グリッドでトリガーされ、 ノー トを押している間、 持続します (これはループをトリガーする際に役立ちます) 。 ノートを演奏してリズム ・グリッドの後で離すと、 ノート ・ オンもクオンタイズされ、 ノートはキー を離した時に止まります。 Length: 入力される全てのノートの長さを、 (セルごとに) 特定の持続時間へ変更します。 けれど も、 ノートの長さのみがクオンタイズされ、 トリガーされたサンプルの長さはクオンタイズされませ ん。 この機能は、 Three Stroke Ruffのようなアーティキュレーションと併用して使うと特に役に 立ちます (Articulationセクション参照) 。 ドラム ・ パッドのセルをトリガーすると、 MIDIノートの 持続時間はどちらかというと短くなります。 それでは、 どのようにしたら、 パッドでThree Stroke Ruffをトリガーできるのでしょうか。 それは簡単です。 Lengthを大体1/4にしてください。 そうす ると、 ノート持続時間が短くても完全なアーティキュレーションが演奏されます。 BATTERY 3 – 37 アーティキュレーション (Articulation) Articulationを使って、 ドラム ・ パートに特別で本格的なニュアンスを添えましょう。 BATTERY 3にはクールなエフェクトが揃っており、 ドラム ・サウンドに自動的にかけることがで きます。 それぞれのアーティキュレーションは、 異なるインストゥルメントでは異なったサウンド になりますのでご注意ください。 また、 アーティキュレーションの多くはベロシティを変えるの で、 選択したセルのボリューム ・モジュレーション (Modulationページにあります) のベロシテ ィを必ずご確認ください。 アーティキュレーションは、 モジュールを有効にして、 以下のボタンのどれかをクリックすると得 ることができます。 Alternate Stroke:特徴をわずかに変えるサウンドを生成します。 これはLeft/Rightセルを 素早く作るために使います。 Release Stroke:元々のノートを演奏し、 MIDIキーを離した時に2つ目のストロークを生成 します。 リリース ・ ストロークのトーンとベロシティを調節することができます。 これはNote Off Triggerと同じではありません。 なぜなら、 ノート ・ オンとノート ・ オフの両方で、 ノートをトリガ ーするからです。 Flam:立て続けに2つのノートを演奏します。 そのうち1つ目のノートは装飾音です。 Drag:誇張された 「フラムのような」 エフェクトです。 Roll: 連続したドラム ・ロールです。 Three Stroke Ruff:素敵な 「ミリタリー・ スタイルの」 ドラム ・ エフェクトです。 Buzz: 「バズのような」 エフェクトです。 Muted:素早くフェード ・イン、 フェード ・ アウトすることにより、 ドラム ・サウンドの 「ミュートさ れた」 バージョンを生成します。 AttackノブとDecayノブでこれをお試しになり、 お好みのサウ ンドを作ってみてください。 Speed Roll:非常に速いドラム ・ロールです。 トリガーされたサンプルの持続時間も短くなりま す。 したがって、 多くのノートがトリガーされても、 ボイス ・ カウントは妥当なものになります。 Geiger Counter: ランダムな 「ガイガーのような」 エフェクトを生成します。 38 – BATTERY 3 エコー (Echo) 「エコー」 エフェクトをそれぞれのセルにかけます。 SetupページにはEchoのセクションもあります。 これを使って、 テンポ同期可能な、 役に立つ様 々なエコー・ エフェクトを作ることができます。 以下がそのコントロールです。 Sync/Time: テンポ ・ベースの値 (BATTERY 3のテンポ ・ コントロール、 またはホストのテン ポに同期されています) 、 あるいは、 ホスト ・テンポと無関係な絶対的なタイム ・ベースの値にエ コー・タイムを設定します。 Syncが有効である場合、 分数が表示され、 そこでテンポ ・ベースの値を分数として指定できま す。 分母が1のとき、 これは1小節の持続時間に相当します。 したがって、 4/1と入力して、 ホストの メーターが3/4になっていると、 ディレイ ・タイムは12個の4分音符になります。 これは、 3/4の中の 1小節に3つの4分音符があり、 そのため、 分子 「4」 に3をかけられるからです。 BATTERY 3の スタンドアロン版は常に4/4というメーターをデフォルト設定としています。 Syncが解除の場合、 ノブが表示され、 そこでディレイ ・タイムを絶対値として調節することがで きます。 最低は10ミリ秒で、 最大は1秒です。 Feedback:エコーの数を1から100へ設定します。 このコントロールを調節しても効果がないと 思われる場合は、 ボリューム ・モジュレーションのベロシティを確認してください。 モジュレーショ ン量が高い (100近くの) 場合、 最後のエコーが聞こえない可能性があります。 Gravity: このコントロールを使って、 エコーの比重をコントロールできます。 時計回りに回すと、 比重が小さくなり、 エコーが遅くなります。 反時計回りに回すと、 エコーは速くなります。 Tune: このコントロールを使って、 エコーのチューニングを調節できます。 BATTERY 3 – 39 ヒューマナイズ (Humanize) Humanize機能は、 ベロシティ値、 チューニング、 タイミング、 トリガーされたサンプルの音の大 きさをわずかにランダム化する (人間味を加える) 機能です。 これは、 Velocity、 Tune、 Time、 Volumeのそれぞれのノブを微調整することで可能です。 ノブを左半分まで回すと、 変更は非常にわずかなものになります。 ノブを一番左まで回すと、 特 定の機能が回避されます。 ノブを右半分まで回すと、 極端な設定になります。 怖がらずにこの機能を使ってください。 実のところ、 これを使う場面がよくあるでしょう。 "マ シンガン"のセルにいない限り、 この機能に非常に役立ち、 この機能なしではドラム ・ プログ ラミングをしたくはないと思われることでしょう。 40 – BATTERY 3 マッピング表示タブ (Mapping View Tab) BATTERY 3には高度なマルチサンプル・ マッピング機能があります。 サンプルをセルにドラッグ ・ アンド ・ ドロップすると、 そのサンプルのベロシティ ・ ゾーンが自動的 に作成されます。 マッピングは、 どのサンプルをレイヤーにするか、 あるいはベロシティ切り替え にするのか、 また、 サンプルがスムーズにクロスフェードするか、 または他のサンプルへ移行する 際に突然切り替わるかの決定を行うプロセスです。 このビューから、 複数の重要なサンプル・ パ ラメータを調節することもできます。 BATTERY 3では、 セルの中で複数のサンプルを非常に高度にマッピングすることができます。 実のところ、 この機能は数あるソフト ・サンプラーよりもはるかに高度なものです。 マッピングは、 セルの中のどのサンプルに対してもいくつかの特徴を設定します。 • サンプルがトリガーする最小ベロシティ (例:サンプルは20を超えるベロシティでのみト リガーします) 。 • サンプルがトリガーする最大ベロシティ (例:サンプルは110を超えるベロシティではト リガーしません) 。 • サンプルがトリガーする範囲が他のサンプルの範囲と重複する場合、 その2つの間でク ロスフェードして、 あるサウンドから別のサウンドへ、 段階的にではなく滑らかに移行さ せることができます。 • セルの中の各サンプルのチューン、 パン、 ボリュームを別々にコントロール。 その一方で、 ルート ・キー (Root key) はセルの中のサンプルではなく、 全体のセルに対してのコン トロール。 マップ ・ レイアウト (Map Layout) マップ (Map) タブを選択すると、 すぐにセルの中のサンプルが表示されます。 こうしたサンプル はブロックとして表示され、 サンプル名が各ブロックの上の方に記載されています。 オプション ( Option) メニュー内から、 サンプルの試聴をコントロールできます。 ゾーンをクリックすると、 元 々のサンプルが再生されます。 ベロシティ ・ マップのy軸をクリックすると、 パラメータ付きのセ ルを試聴できます。 サンプル数が多く、 マップ ・ウィンドウに収まりきらない場合は、 水平スクロ ール・ バーでウィンドウの可視範囲を超えてスクロールすることができます。 また、 マイナス (-) BATTERY 3 – 41 ボタンでズーム ・ アウト、 プラス (+) ボタンでズーム ・インすることも可能です。 垂直スクロール・ バーでも、 マイナス (-) とプラス (+) のズーム ・ ボタンで垂直軸 (ベロシティ) の詳細を表示させ ることができます。 ゾーン対サンプル (Zones vs. Samples) マップ (Map) ビューでは、 サンプルはどのように呼び出すか、 クロスフェードされるか等の追加 パラメータを取得します。 このように、 応答を決定づけるサンプルとパラメータの組み合わせは ゾーン (Zone) と呼ばれます。 ゾーンを選択する ドラム/サンプルのマトリクスと同様、 マップ ・ ビュー (Map View) 内での操作の編集は選択され た全てのゾーンに適用されます。 複数のゾーンを選択するには、 それらをShift-クリックしてくださ い。 選択されたゾーンは、 選択されていないゾーンよりも濃い色の陰影がつきます。 ゾーン・ カーソル マウスをゾーンの上に動かすと、 様々なカーソルが現れます。 • 4方向 (十字形) カーソル: これを使ってゾーンをクリックし、 左右上下に動かしてくださ い。 • 2方向 (上/下) 矢印:矢印の位置により、 ベロシティ ・ フェードや、 下限、 上限のベロシテ ィの限界をグラフィカルに設定します。 後述のように、 他の方法でもベロシティの限界を 設定することができます。 様々なマッピング機能をご説明後、 このような色々なカーソル についても明確になります。 エディット (編集) ボタン (Edit Button) ゾーンの編集操作を行うために、 編集するゾーンを選んで編集 (Edit) ボタンをクリックし、 以下 から選択してください。 ゾーンを切り取る (Cut Zone(s)) :マップからゾーンを切り取り、 ゾーン・ パラメータ値のパラ メータ値を保存します。 ゾーンをコピーする (Copy Zone(s)) : ゾーンのパラメータ値を保存します。 ゾーンを貼付ける (Paste Zone(s)) :切り取りとコピーの操作の後、 内容をマップへ貼付けま す。 ゾーンを削除する (Delete Zone(s):) :マップからゾーンを取り除きます。 サンプルを置き換える (Replace Sample) :新しいサンプルを置くためのダイアログを開き ます。 クロスフェード (ベロシティ) を設定する (Set Crossfade (Velocity)) : クロスフェード ・ベ ロシティの境界を表示する線を引き、 矢印カーソルを使ってこのような境界線を設定できるように します。 クロスフェードについては後ほど詳しくご説明します。 クロスフェード (ベロシティ) を取り除く (Remove Crossfade (Velocity)) : クロスフェー ド ・ベロシティの境界線をどれでも取り除きます。 42 – BATTERY 3 ゾーンをスタックする (Stack Zones) : ゾーン /サンプルがセルのベロシティ範囲全体に行き 渡るように配置します。 「ゾーンをスタックする」 をリセットする (Reset Stack Zones) : ゾーンをスタックするとい うコマンドを取り消します。 ゾーンのベロシティの上限/下限を設定する ベロシティ ・ レンジ設定はゾーンをトリガーする最小範囲と最大範囲を決めます。 例えば、 ゾーンを 全ベロシティに応答させる場合、 ベロシティの最小値を1に、 最高値を127に設定してください。 けれども、 複数のサンプルを使ってもっとリアルなドラム ・ダイナミックスを作りたいと思われるこ とがあるでしょう。 3つのキック ・ ドラムを打つとします。 1つ目はソフトに、 2つ目は中間のボリュ ームで、 3つ目は強く打つとします。 ベロシティは以下のように設定できます。 ソフトに打つ = 1-80 強く打つ = 111-127 中間のボリュームで打つ = 81-110 3つのキック ・ ドラムのサンプルがベロシティによって切り替えられています。 これにより、 ベロシティが高くな ると、 強く打たれるサンプルをトリガーします。 この結果、 異なるベロシティが異なるサンプルを再生します。 ベロシティの境界値を編集するに は以下の3つの方法があります。 • 上/下の矢印のカーソルが見えるまで、 カーソルを、 中央から左または右にあるゾーンの 上下いずれかの境界線に合わせてください。 境界線をお望みのベロシティ値までドラッ グしてください。 小さい読み出しが現在のベロシティを表示します。 • ベロシティ ・ フィールドの低いベロシティ値、 あるいは高いベロシティ値をダブルクリック し、 お望みのベロシティ値を入力してください。 • パラメータをクリックしてドラッグしてください。 BATTERY 3 – 43 ベロシティ ・クロスフェーディング (Velocity Crossfading) サンプルからサンプルへただ単に切り替えると、 移行が突然になる可能性があります。 この場合、 サンプルの間でクロスフェードして、 移行を滑らかにすることができます。 サンプルのゾーンの中で クロスフェード情報を追加することでこれを行うことができます。 クロスフェードを作成するために、 ベロシティ切り替え境界線を設定してサンプルのゾーンが重 複するようにしてください。 このような重複部分にクロスフェードを加えます。 前ページに表示されている、 ベロシティによって切り替えられる3つのキック ・ ドラム ・サンプルのベロシティ の境界線が調節されています。 これにより、 ゾーンの間に重複する部分があります。 中央のサンプルがフェード ・インするときに、 左側の音量の小さいサンプルがフェード ・ アウトす るようにしたいと思います。 これは、 ゾーンの重複している範囲で起こります。 同様に、 右側の音 量の大きいサンプルがフェード ・インする際に、 重複している範囲で中央のサンプルがフェード ・ アウトするようにしたいと思います。 ベロシティ ・クロスフェードを設定するには以下のことを行ってください。 • クロスフェードを加えたいゾーンを選択してください。 • エディットの下向き矢印をクリックして、 「ベロシティ ・クロスフェードを設定する (Set Velocity Crossfades) 」 を選択してください。 • クロスフェードの上下の境界があり、 矢印カーソルで調節できます。 サンプルは、 ゾーンの 下方ベロシティ ・ トリガー境界から下方ベロシティ ・クロスフェード境界まで、 フェード ・ インします。 そして、 上方ベロシティ ・クロスフェード境界から上方ベロシティ ・ トリガー 境界までフェード ・ アウトします。 ゾーンは陰影を使ってクロスフェードの起こる場所を 示します (つまり、 シグナルがフェードすると陰影は明るくなります) 。 44 – BATTERY 3 3つのキック ・ ドラム ・ ゾーンが重複する場所にクロスフェードは加えられています。 中央のゾーンにご注目く ださい。 黒い2本の線がゾーンの中央に向かってあります。 上の線はこのゾーンのフェード ・ アウトが開始する 場所を示しています。 下の線はフェード ・インが終了する場所を示しています。 一番右側のサンプルにはフェー ド ・インしかありません。 というのも、 これは最も音量の大きなサンプルですので、 最大音のときにフェード ・ ア ウトしてほしくはないからです。 このフェード ・インは、 このゾーンの中間にある黒い線で表示されています。 同 様に、 一番左側のサンプルにはフェード ・ アウトしかありません。 なぜならこれは最も音の小さいサンプルであ り、 自然にフェード ・インするからです。 フェード ・ アウトが起こる場所を示している線にご注意ください。 フェー ドを示すためにこのゾーンの陰影が上へ行くにつれ明るくなります。 重要: クロスフェードが全サンプルでうまくいくわけではないことにご注意ください。 フェ ードするサンプルはフェイズ ・キャンセレーションを引き起こす可能性があり、 その結果音 量がなくなる場合があります。 固定されたベロシティ範囲内でゾーンを動かす ALTキーを押しながら、 ゾーンのベロシティ範囲をそのまま維持した状態でゾーンを動かすこと ができます。 その他のマップ ・ エディット ・ オプション 以下のパラメータは選択されたどのゾーンにも作用します。 ロー・ベロシティ (Low Velocity) : 選択されたゾーンのベロシティの下限を設定します。 ハイ ・ベロシティ (High Velocity) : 選択されたゾーンのベロシティの上限を設定します。 チューン (Tune) :–12 半音から最高 +12 半音までチューニングを変更します。 パン (Pan) :ステレオ領域の一番左 (-100) から中央 (0)、 そして一番右 (+100) までの所にゾ ーンを配置します。 BATTERY 3 – 45 ボリューム (Volume) :ボリューム ・ オフセットを –36 から +36 まで加えます。 ルート・キー (Root Key) : この領域は元々の音程 (ノート中央) を設定します。 この音程は通 常はサンプルがレコーディングされた音程と等しいものです。 ルート ・キーはまた、 音程変更の ベースを定義します。 選択されたルート ・キー・ ノートから半音逸れると、 BATTERY 3は選択 されたゾーンの音程を半音分変更します。 例えば、 ゾーンのルート ・キーをC1に設定して、 D1ノ ートを演奏すると、 サンプルの音程は半音2つ分高くなります。 一方、 ルート ・キーをD1に設定 して、 D1ノートを演奏すると、 通常の音程になります。 この領域の範囲はMIDIノート範囲全体 です (C-2からG8) 。 MIDIでゾーンを選択する (Select Zone via MIDI) :接続されたMIDIキーボードで演奏する とき、 演奏するベロシティによって適切なゾーンが選択されます。 ソロ・ ゾーン (Solo Zone) : このボタンが有効になっているとき、 入力されるノートは選択され たゾーンのみを演奏します。 残りのキットは消音状態になります。 46 – BATTERY 3 ウェーブ ・ エディタ (Wave Editor) Battery 3には独自のウェーブ ・ エディタがあります。 これにより、 ドラム ・モジュールそのものの中でオーディ オ ・サンプルに変更を加えることができます。 Battery 3には役に立つウェーブ ・ エディタがあります。 これを使ってオーディオ ・ サンプルを編集 することができます。 ウェーブ ・ エディタには一連のウェーブ編集ツールがあります。 エディット (編集する) (Edit) ウェーブ ・ エディタには独自のエディット (Edit) メニューがあり、 様々なタスクを遂行するため に利用できます。 フェード・イン (Fade in) :選択された範囲でサンプルをフェード ・インさせることができま す。 フェード・ アウト (Fade out) :選択された範囲でサンプルの末尾をフェード ・ アウトさせるこ とができます。 サイレンス (Silence) :選択された範囲からオーディオ情報を取り除き、 その範囲の音を消し ます。 DC削除 (DC Removal) : この設定が有効な場合、 アナログからデジタルへの変換の結果オー ディオ ・サンプルの中に存在するDCはどれも削除されます。 リバース (Reverse) :サンプルを逆にして、 サンプルが末尾から始めまで逆に演奏されるよう にします。 ノーマライズ (Normalize) :オーディオ ・ ファイルのボリュームを標準の最適レベルに調節し ます。 オリジナル (Original) このボタンをクリックすると、 実行したエディット (編集) を取り消して元々の (オリジナルの) オ ーディオ ・ ファイルに戻すことができます。 カット (切り取る) (Cut) このボタンをクリックすると、 オーディオ ・ ファイルから選択した範囲を切り取ることができま す。 BATTERY 3 – 47 コピー (Copy) このボタンをクリックすると、 オーディオ ・ ファイルから選択した範囲をコピーすることができま す。 貼付ける (Paste) このボタンをクリックすると、 オーディオの一片をオーディオ ・ ファイルの特定箇所に貼付けるこ とができます。 クロップ (Crop) このツールを使うと、 あるオーディオ部分の前後で不必要なオーディオを削除することができ ます。 ゼロにする (Snap to zero) 全体を再生する (Play Full) これは、 波形の選択位置をゼロクロス ・ ポイントへ移動します。 このボタンをクリックすると、 オーディオ ・ ファイル全体を始めから終わりまで聞くことができま す。 選択 (Selection) このボタンをクリックすると、 オーディオ ・ ファイル内の選択した領域の再生を聞くことができま す。 ループ (Loop) 「全体を再生する (Play Full) 」 ボタンと 「選択 (Selection) 」 ボタンをクリックしてこのボタン を有効にすると、 再生が連続してループされます。 波形表示の右下隅にある+ボタンと-ボタンを使って、 増幅や時間解像度のイメージを拡大・縮小 することができます。 48 – BATTERY 3 ループ表示タブ (Loop View Tab) 選択したサンプルを最高4つまで同時にループし、 進化するサステイン・ エフェクトをかけることができま す。 ループ表示 (Loop View) タブはパーカション・サンプルに重要なエフェクトをかけます。 これ は、 サンプルのあるセクションをループする (好きなだけ何回でも繰り返す) 能力です。 ループす るセクションは最高4つまで選択することができ、 各セクションのループ回数は0回から127回 までの間で選択することができます。 この機能により、 BATTERY 3はパーカションのサンプリ ングをただ 「 1回きりの」 サンプル再生というものを越えて、 持続されたサウンドに拡張すること ができます。 このような持続されたサウンドは時間とともに進化し、 エンベロープによってダイナ ミクスを加えるように変えることができます。 ループを選択する (Select Loop) エディット用に4つのループの中から 1つを選択してください。 ループがオンであれば、 そのボタ ンは黄色に光ります。 ゼロにする (Snap to Zero) これが有効である場合、 ループの開始点と終了点は、 最も近くにあるオーディオ 「ゼロクロス ・ ポイント」 に移ります。 これは、 オーディオの増幅がゼロになっている所です (ループの開始点と 終了点の増幅が異なっている場合、 ループが繰り返すたびにおそらくクリック音が聞こえるでし ょう) 。 けれども、 サウンド ・デザイナーの中にはゼロ増幅でないポイントでループし、 「唸るよ うな」 サウンドのループにする場合があります (したがって、 より耳障りなループになります) 。 Snap to Zeroの機能を試してどれがベストかをご確認ください。 この機能を有効にすると、 全 ループに適用されます。 オン /オフ (On/Off) このボタンでルー プを有効にしたり解除したりすることができます。 ルー プが有効である場合、 右 側の波形表示がループの開始点と終了点、 ならびにサンプル上のそのエフェクトを表示します。 ループを再生する (Play Loop) (>) ループ ・ エディタ (Loop Editor) が有効である場合にこのボタンをクリックすると、 サンプルが ループされるのが聞こえます。 BATTERY 3 – 49 ループ ・モード (Loop Mode) このボタンはボリューム ・ エンベロープがリリース ・ フェイズを終了するまで (Endまで) ループを 再生するかどうか、 それともキーを離すまさにその瞬間まで (Releaseまで) ループを再生する かどうかを決定します。 Count このコントロールは、 ルー プがサンプルの残りを再生し続ける前に、 ルー プが繰り返す回数を決定 します。 この回数は、 0回から無制限の回数まで設定することができます。 回数を0回に設定する と、 キーが押さえられている/持続されている状態になっている限り、 ルー プは無制限に繰り返さ れます。 コントロールの右にあるディスプレイ領域はループが繰り返す回数を表示します。 Start このスライダーはループの開始点を設定します。 コントロールの右にあるディスプレイ領域はサ ンプル内に表示されている現在の値を表示します。 コントロールの範囲は、 選択したサウンドの 中のサンプル数に相当します。 長さ (Length) このパラメータはルー プの長さを決定します。 そのために、 ルー プの終了点を設定します。 ルー プの 長さをエディットすると、 その結果は波形表示に現れます (ループが有効になっている場合) 。 コ ントロールの右にあるディスプレイ領域はサンプル中の現在の長さを表示します。 Tune 各ループはそれぞれ別々に、 1オクターブ下から 1オクターブ上までチューニングすることができ ます。 X-Fade X-Fade機能はルー プの終了点のいくつかを開始点と混ぜ合わせ、 ルー プをよりシームレスにしま す。 ディスプレイ領域はサンプルでミックス中のセクションの長さを表示します。 ルー プを改善する ための 「間違いなく簡単な」 方法ではありませんが、 サステインされたサウンドでは特に、 これを 行ってみるのもよいでしょう。 重要:サンプルの開始点が0のとき、 X-fadeはできません。 これは、 フェード ・イン設定時 にサンプル材料がいくらか必要であるからです。 50 – BATTERY 3 モジュレーション表示タブ (Modulation View Tab) LFO、 エンベロープ、 アフタータッチ、 外部MIDIコントローラ等の多様なソースを使って、 BATTERY 3の様々 なパッチ・ パラメータをモジュレートします。 モジュレーション表示 (Modulation View) タブにより、 様々なコントローラがBATTERY 3の パッチ内のある特定のパラメータ値を変更することができます。 これにより、 パッチにダイナミク スとカラーが加わりますが、 ソフトウェア ・ シーケンサーと共に使えば、 機能をオートメーション化 して、 ドラマチックでリアルタイムな変更を加えることができます。 このようなモジュレーション ・ ソースはMIDIコントローラとなることもできますので、 外部ハードウェアMIDIフェーダー・ ボック スからシグナルを送り、 サウンドをリアルタイムなパフォーマンスとして操作することができます。 シーケンサーの中でこれらのシグナルをレコーディングすると、 2つの世界のベストな部分を両方 手に入れることができます。 つまり、 リアルタイムのインプロビゼーションと、 後で再生するための オートメーション ・データとしてレコーディングされたシグナル・ワーピングです。 LFO1とLFO2 LFOは周期的なモジュレーション・ エフェクトを提供します。 そのコントロールは以下となりま す。 周波数 (Frequency) :LFOモジュレーション率を変えます。 波形 (Waveform) : 正弦波 (sine) 、 三角波 (triangle) 、 矩形波 (square) あるいはランダム 波 (random) 、 の中から選択することができます。 トリガー (Trigger) : これが有効の場合、 LFOを使うセルがトリガーされると、 LFOは常に同 じ位置から開始します。 同期 (Sync) :周波数 (Frequency) をBATTERY 3のテンポまたはシーケンサーに同期しま す。 この場合、 Frequencyコントロールは絶対率ではなく、 ノート値を示します。 フェード・イン (Fade in) : トリガー後、 LFOシグナルがフェード ・インする時間を設定しま す。 PW:パルス ・ワイズ ・ コントロールは波形の周期を変更します。 例えば、 波形の幅を絶えず変更 することができます。 これは矩形波の場合のみ可能です。 BATTERY 3 – 51 モジュレーション・ エンベロープ (Modulation Envelope) エンベロー プは、 一定時間で非周期的に変わるモジュレーション ・ シグナルを加えます。 コントロ ールは以下となります。 AHD: このプッシュボタンは単純なAHD (アタック (Attack) -ホールド (Hold) -ディケイ ( Decay) ) エンベロープを選択します。 このエンベロープはサンプルを1回だけ再生する場合に 役立ちます。 AHDSR: このプッシュボタンはAHDSR (アタック-ホールド-ディケイ-サステイン-リリース) エ ンベロープを選択します。 一般的に、 AHDSRエンベロープはかなりのサステイン ・タイムを持つ サンプル用です (特にMIDIキーボードから演奏される場合) 。 AHDモードはサステイン ・ コント ロールとリリース ・ コントロールを解除します。 Attack (A):エンベロープが最大レベルに達するまでの所要時間です。 Curve: エンベロープ曲線の形を凹形から線形 (0) 、 凸形へと設定します。 Hold (H): エンベロープが最大レベルで維持 (ホールド) する時間の長さです。 これを10-30ミ リ秒に設定するとシグナルにパンチを加えることができます。 Decay (D): ディケイ :エンベロープがホールドされたレベルからサステイン・ レベルへと落ち るまでの所要時間です。 Sustain (S): 入力されるMIDIノートがホールドされる間、 維持されるレベルです。 Release (R): MIDIノート ・ オフを受信してから (つまり、 MIDIトリガーが終了してから) 、 サス ティーン ・ レベルがゼロに戻るまでの時間です。 モジュレーション・ ルータ (Modulation Router) このセクションには、 最大8つのモジュレーション・ パスがあります。 各パスはそれぞれ該当ボ タンで選択できます。 光っているボタンは、 パスには以下のプログラムされた要素が全てあるこ とを示します。 • モジュレーション ・ ソース (ドロップダウン ・ メニューより選択されます) • モジュレーションの量を決めるためのディスプレイのついたスライダー (正でも負でもあ り得ます) • シグナルがコントロールするモジュレーションの目標 (ドロップダウン ・ メニューから選択 されます) モジュレーション ・ ソースやモジュレーション目標がない場合、 ボタンは光りません。 なぜならパ スが何もしないからです。 重要: 一部のモジュレーション ・ ソースは、 ある一部のターゲットにルートできません。 こ れらのターゲットは、 ドロップダウン ・ メニューのオプションとして使用できません。 52 – BATTERY 3 モジュレーション・ ソース (Modulation Sources) 使用可能なモジュレーションは以下の通りです。 None (モジュレーションがない) Velocity Modulation wheel Pitchbend Polyphonic Aftertouch Key Position Mono (Channel) Aftertouch MIDI Controllers Release Velocity LFO1 Release Trigger Counter LFO2 Modulation Envelope Volume Envelope Pitch Envelope モジュレーション量のスライダ (Modulation Amount Slider) これは、 モジュレーション目標でのエフェクトの 「深さ」 を決定します。 範囲は-100%から+100%で、 0% (エフェクトなし) だと、 フェーダーの中央になります。 フェーダーの右にある表示フィールドは 現在の設定値を表します。 もし何らかのモジュレーションの組み合わせが100%のエフェクト ・ レ ベルを超えたら、 数値は最大値に 「切り取られる」 か、 制限されます。 モジュレーションのの目標 (Modulation Destination) モジュレーションの目標はモジュレーション ・ ソースによりコントロールされるBATTERY 3のパ ラメータです。 使用可能な目標は以下の通りです。 None (モジュレーションがない) Volume Pan Tune Bits Saturation Hertz Filter Cutoff Filter Resonance BATTERY 3 – 53 EQ Frequency 1 EQ Gain 1 EQ Bandwidth 1 EQ Frequency 2 EQ Gain 2 EQ Bandwidth 2 EQ Frequency 3 EQ Gain 3 EQ Bandwidth 3 LFO 1Frequency LFO 1 Intensity Multiply LFO 1 Intensity Add LFO 2Frequency LFO 2 Intensity Multiply LFO 2 Intensity Add Modulation Envelope Attack Modulation Envelope Hold Modulation Envelope Decay Modulation Envelope Sustain Modulation Envelope Release Modulation Envelope Intensity Add Loop Start Modulation Envelope Intensity Multiply Loop Length Sample Start Pitch envelope Volume envelope 何らかの理由で、 モジュレーション強度が十分でない場合、 いくつかのモジュレーションを一つの 目標にルートすることが可能です。 54 – BATTERY 3 エフェクト表示タブ (Effects View Tab) セルの調性やサウンドの特徴をBATTERY 3の広範なエフェクト群で変更します。 BATTERY 3には、 高品質のエフェクト群があり、 それらはセルのアウト プットのサウンドの特性 を変更する際に適用することができます。 マスター・セクションには別のエフェクトがあり、 これら はキット全体に適用することができます。 セルのエフェクトはモジュレートすることができますが、 マスター・ エフェクトはこれができません。 Lo-fi:解像度やサンプル・ レートを下げることにより、 オーディオ ・ シグナルのクオリティを下 げます。 これは、 古いドラム ・ マシンで作り出すような 「ダーティーな」 サウンドの作成には最高 です。 Saturator: これにより、 選択されたセルにexpansion/compression/saturationのエフェ クトを与えます。 EQ/Filter:セルの周波数の特徴を変更します。 Compressor: ソフトなシグナルからラウドなシグナルまでの振幅の違いを減らし、 ダイナミ クスを加工します。 Inverter: シグナルの位相やパン位置 (左右のチャンネルを逆にします) を逆にします。 Sends:二つのSendノブを使って、 セルのアウトプット ・ シグナルをBATTERY 3のmaster DelayとReverbエフェクトへと送信することができます。 右へノブを回せば回すほど、 サウンド がよりウェットになります。 エフェクト ・セクションの各エフェクトには、 有効、 無効にすることができるOn/Offスイッチがつ いており、 幅広いアプリケーションに対応した素晴らしいプリセットがあります。 BATTERY 3 – 55 Lo-fi 色々試してみて、 無垢なシグナルをめちゃくちゃにしてしまいましょう。 Lo-fiモジュールは、 解像度やサンプル・ レートを下げることにより、 オーディオ ・ シグナルのクオ リティを下げます: Bits: このパラメータは、 ビット解像度を16ビットから1ビットへ落とすことをシミュレーション できます。 これにより、 Ensoniq EPSの13ビットのサウンド、 E-mu SP-12、 Akai S900の12ビ ットのサウンド、 Ensoniq Mirageの8ビットのサウンドなどをエミュレートできます。 また、 さら に解像度が6ビット以下のLo-fiのものでもエミュレートできます。 Hertz:Hertzは、 サンプル・ レートを15. 8kHzから1kHzへ変更します。 これにより、 単に 「がち ゃがちゃ」 したメタリックな音色だけでなく、 モジュレーションを使って、 リング ・モジュレータ ・ タイプのエフェクトを作り出すことができます。 Noise: 「シャー」 というノイズをオーディオ ・ シグナルに加えます。 Color: ノイズの調性を決定し、 ローパス ・ フィルターのように機能します。 より高い値になれば、 高周波数のノイズが減少します。 Gain: モジュールの全体のレベルを調整します。 56 – BATTERY 3 Saturator Saturatorを使って、 ドラム ・サウンドを大きく変更します。 BAT TERY 3のサチュレーション・ユニットには、 選択したセルに対して、 expansion/ compression/saturationのエフェクトがあります。 スタンダードなaudio compressor/ expanderとは違い、 サチュレーションは全てのサウンドではなく、 個々のサンプル・ ビットに働 きかけます。 そのため、 最も短いサンプルのサウンドでも大きく変更することができます。 Saturate:負に設定すると、 サウンドを拡張することになり、 静かなサウンドをもっと静かに、 大きなサウンドは大きくします。 一方、 正に設定すると、 コンプレッションのようなエフェクトが 得られ、 大きなサウンドは静かになり、 静かなサウンドはより大きくなります。 サチュレーション は、 数値がデフォルト 「0」 設定から正や負になると、 増加します。 Output: モジュールのレベルを設定します。 EQ/Filter 様々なフィルターを使ってセルの調性を変更します。 BATTERY 3 – 57 フィルター・セクションは、 セルの周波数の特徴を様々に変更することができ、 超低音で濁った ものから明るい、 高音域やその中間あたりに変更することができます。 フィルターは基本的に特 殊な増幅器で、 特定の周波数にあるゲインのみを、 それらの周波数を増幅するか、 カットして、 変更します。 フィルターはCPUのかなりの処理能力を必要とするので、 必要でない場合はオフ にしておいてください。 フィルター・タイプにより、 サウンドへの影響の仕方は異なります。 以下は、 BATTERY 3でのオ プションになります。 Low-Pass filters:ある特定のカットオフ ・ ポイントより下の周波数を通し、 カットオフ ・ ポイン トより上のシグナルを減衰させます。 ポールが多ければ多いほど、 急勾配のカットオフになり、 カッ トオフ ・ ポイントを通過する際、 レスポンスはより急激になります。 (技術的には、 各ポールはオク ターブごとにスロー プを約6dB増加させます。 例えば、 4ポールのLow-pass filterは、 24dB/オ クターブのスロー プを持っていますので、 2ポールフィルター (12dB/オクターブ) より鋭いフィルタ ー効果を得ることができます。 ) High-Pass filters: これはLow-Passレスポンスとは逆のものになります。 特定のカットオフ ・ ポ イントより高い周波数を通します。 一方、 カットオフ ・ ポイントより低いシグナルは減衰します。 Band-Pass filters: これはカットオフ ・ フリケンシー (またはより正確にはレゾナント ・ フリケ ンシー) より高いシグナルと低いシグナルを減衰させます。 ここでも、 より多くのポールは、 より 急勾配のカットオフを作成します。 Band EQ filters:各バンドには、 Boost/Cut (レスポンス増加もしくは減少させる) 、 Frequency (BoostやCutが生じる中心点) 、 Bandwidth (BoostやCutが生じる周波数の範 囲で、 狭いものから広いものまであります。 ) の3つのパラメータがあります。 例えば、 1-Band EQはそのようなステージを1つ持っており、 また2-Band EQはそのようなステージを2つ持っ ています。 Phase Filter: 「phase shifter」 エフェクトに関連したフィルターのタイプがあります。 Vowel A and B Filters: これら二つのフィルターは、 実際に人間の口で発音された母音によ り作成されたレスポンスをモデルにしています。 (そうです、 あなたの口は機械のフィルターのよ うなものなのです。 ) 母音フィルターのカットオフとレゾナンス ・ コンロールを一掃することで、 非 常に 「人間的な」 フィルター・サウンドを得ることができます。 Band 1/Band 2/Band 3: これらは、 3つの各フィルター・ バンドを選択して、 調整すること ができるボタンです。 コントロールで使用できるコンポーネントは、 どのフィルタータイプを選択したかによるというこ とにご注意ください。 EQ/Filterには、 フィルターのタイプにより異なるコントロール・ ノブもあります。 58 – BATTERY 3 Cutoff: それ以上になるとシグナルが減衰される周波数を設定します。 (おおよその範囲: 43. 6Hzから21. 8Khz) Resonance: カットオフより少し低い周波数を強調させます。 :数値の範囲は0% (強調なし) から100% (最大の強調) までです。 Frequency:BoostやCutが生じる周波数を選択します。 Bandwidth:BoostやCutがなされる周波数バンドの幅 (bandwidth) を設定します。 Gain:Boost (正の値) やCut (負の値) の量をコントロールします。 Compressor コンプレッサーでパンチを加えて、 ダイナミクスをコントロールしてください。 コンプレッション (Compression) とは、 ダイナミクスをコントロールするシグナルの処理技術 で、 レコーディングでよく使われています。 これは、 ピークを減少させて、 低いレベルのシグナルを 引き上げ、 より高い平均シグナル・ レベルにするというもので、 より 「熱い」 サウンドを作ることが できます。 しかし、 用心して頂きたいのは、 コンプレッションが多すぎると最初は印象的なサウン ドに聞こえるかもしれませんが ( 「なんて大きくてかっこいいサウンドなんだろう」 と思われるでし ょう。 ) 、 疲れを引き起こすものになることもあります。 音楽にある程度ダイナミクスを持たせるこ と大切なことだと大半の人が感じています。 そして、 もし大きなサウンドが欲しい場合、 過剰なコ ンプレッションをかけるよりは、 ボリュームを上げた方がましでしょう。 On/Off Switch: フィルターと同様、 ダイナミクス ・ プロセッサーはCPUをいくらか必要としま す。 必要なときだけ、 コンプレッサーをつけるようにしましょう。 Threshold: これは、 コンプレッションが開始するレベルを設定します。 例えば、 -10dBのスレ ッショルドで、 そのレベルよりも低いシグナルは、 比較的影響を受けませんが、 そのレベルより も高いシグナルは減衰します。 BATTERY 3 – 59 Ratio: シグナルがスレッショルドを上回ると、 この設定で、 インプットシグナルとアウト プット ・ シグナルの割合が表示されます。 例えば、 割合が3: 1の場合は、 シグナルがスレッショルドより も高い場合、 インプット ・ レベルを3dB増加させると、 アウト プット ・ レベルでの増加は1dBにし かなりません。 Gain: ピーク ・ レベルが減少しているので、 ゲインを使って、 差を埋めてください。 ですが、 クリップ ・ ノイズが生じないようにご注意ください。 コンプレッサーをOnにしたピークがコンプレッサーを Offにしたピークと同じレベルになるようにゲインを設定するのがよいでしょう。 Attack: インプット ・ シグナルがスレッショルドを上回った後で、 コンプレッション ・ エフェクトが 作動するのにかかる時間を決定します。 値が大きければ大きいほど、 より多くのパーカッション効 果を得られ、 その代償として高いピーク ・ レベルにもなります。 低い値だと、 「つぶれたような」 サ ウンドになりますが、 ピークを最小限に留めることができます。 Release: インプット ・ シグナルがスレッショルドを下回った後で、 コンプレッサー・ゲインが通 常の状態に戻るのにかかる時間を設定します。 Compressorを使いこなすためのヒント • ノイズを最小限に留めること。 コンプレッサーをかけすぎないようにしてください。 コンプ レッサーは細く、 不自然なサウンドを作り出すからです。 バイパス ・ スイッチを使って、 コン プレッションのかかったサウンドとかかっていないサウンドを比較してみてください。 ほん の少しのコンプレッションでも、 希望にあったエフェクトが得られるはずです。 • 「不思議な」 コンプレッションが増加している時。 コンプレッションの量を増加させていな いのに、 コンプレッションが突然増加しているような気がする場合、 コンプレッサーに入 ったインプットシグナルが増加しているのかも知れません。 Inverter シグナルのフェイズおよびパンのポジションを反転させます。 60 – BATTERY 3 このモジュールでは、 オーディオのフェイズ (位相) およびパン (定位) のポジションを反転する ことができます (つまり、 左と右のチャンネルを逆にします) 。 これにより、 フェイズ ・キャンセレ イションに対処することができます。 以下がコントロールになります。 Invert:オーディオのフェイズを反転します。 Output: モジュールのレベルを設定します。 Swap: ステレオで左と右のチャンネルを逆にします。 Sends Effectsのセクションには、 セルのアウト プット ・ シグナルをBATTERY 3のDelayとReverbユニ ットへそれぞれ送信するための2つのSendコントロールがあります。 Delay: ディレイ ・モジュールへ送信するシグナルの量を決定します。 Reverb: リバーブ ・モジュールへ送信するシグナルの量を決定します。 BATTERY 3 – 61 マスター表示タブ (Master View Tab) BATTERY 3キット全体に高品質のエフェクト群を適用することができます。 個々のセルへエフェクト群を適用することができる包括的なEffectsセクションがあるのと同 様、 BATTERY 3にはさらに、 ドラム ・キット全体に適用することができる高品質なプロセッサ のセレクションがあります。 EQ/Filter:様々な仕方で周波数の特徴を変更することができます。 Compressor: ソフトなシグナルと音量の大きなシグナルの振幅による格差を縮めて、 ダイナミ クスを処理します。 ミックスに、 より多くの存在感とパンチをもたらします。 Limiter: ステレオ ・ ミックスを処理するのによく使われます。 リミッターはコンプレッションの割 合が極端に高いコンプレッサーです。 Delay: テンポ ・ シンク機能のついたディレイ ・ ユニットです。 Reverb: デジタル・ リバーブ (CPUの使用量は低い) とコンボリューション ・ リバーブ (より高品 質ですが、 プロセッサーにより多くの負荷がかかります) を選択します。 マスター・セクションでの各エフェクトには、 On/Offスイッチがあり、 有効にしたり無効にした りすることができます。 また、 広範囲のアプリケーションに対応した素晴らしいプリセットがあ ります。 62 – BATTERY 3 EQ/Filter ドラム ・ ミックス全体の周波数の特徴を調整してください。 フィルター・セクションは、 セルの周波数の特徴を様々に変更することができ、 超低音で濁った ものから明るい、 高音域やその中間あたりに変更することができます。 フィルターは基本的に特 殊な増幅器で、 特定の周波数にあるゲインのみを、 それらの周波数を増幅するか、 カットして、 変更します。 フィルターはCPUのかなりの処理能力を必要とするので、 必要でない場合はオフ にしておいてください。 BATTERY 3のマスター・ オプションは以下の通りです。 Low-Pass filters:ある特定のカットオフ ・ ポイントより下の周波数を通し、 カットオフ ・ ポイン トより上のシグナルを減衰させます。 ポールが多ければ多いほど、 急勾配のカットオフになり、 カッ トオフ ・ ポイントを通過する際、 レスポンスはより急激になります。 (技術的には、 各ポールはオク ターブごとにスロー プを約6dB増加させます。 例えば、 4ポールのLow-pass filterは、 24dB/オ クターブのスロー プを持っていますので、 2ポールフィルター (12dB/オクターブ) より鋭いフィルタ ー効果を得ることができます。 ) BATTERY 3 – 63 High-Pass filters: これはLow-Passレスポンスとは逆のものになります。 特定のカットオフ ・ ポ イントより高い周波数を通します。 一方、 カットオフ ・ ポイントより低いシグナルは減衰します。 Band-Pass filters: これはカットオフ ・ フリケンシー (またはより正確にはレゾナント ・ フリケ ンシー) より高いシグナルと低いシグナルを減衰させます。 ここでも、 より多くのポールは、 より 急勾配のカットオフを作成します。 Band EQ filters:各バンドには、 Boost/Cut (レスポンス増加もしくは減少させる) 、 Frequency (BoostやCutが生じる中心点) 、 Bandwidth (BoostやCutが生じる周波数の範 囲で、 狭いものから広いものまであります。 ) の3つのパラメータがあります。 例えば、 1-Band EQはそのようなステージを1つ持っており、 また2-Band EQはそのようなステージを2つ持っ ています。 Phase Filter: 「phase shifter」 エフェクトに関連したフィルターのタイプがあります。 Vowel A and B Filters: これら二つのフィルターは、 実際に人間の口で発音された母音によ り作成されたレスポンスをモデルにしています。 (あなたの口は機械のフィルターのようなものな のです。 ) 母音フィルターのカットオフとレゾナンス ・ コンロールを一掃することで、 非常に 「人間的 な」 フィルター・サウンドを得ることができます。 Band 1/Band 2/Band 3: これらは、 3つの各フィルター・ バンドを選択して、 調整すること ができるボタンです。 コントロールで使用できるコンポーネントは、 どのフィルタータイプを選択したかによるというこ とにご注意ください。 EQ/Filterには、 フィルターのタイプにより異なるコントロール・ ノブもあります: Cutoff: それ以上になるとシグナルが減衰される周波数を設定します。 (おおよその範囲: 43. 6Hzから21. 8Khz) Resonance: カットオフより少し低い周波数を強調させます。 :数値の範囲は0% (強調なし) から100% (最大の強調) までです。 Frequency:BoostやCutが生じる周波数を選択します。 Bandwidth:BoostやCutがなされる周波数バンドの幅 (bandwidth) を設定します。 Gain:Boost (正の値) やCut (負の値) の量をコントロールします。 64 – BATTERY 3 Compressor コンプレッションでミックスに 「パンチ」 を加えてください。 コンプレッション (Compression) とは、 ダイナミクスをコントロールするシグナルの処理技術 で、 レコーディングでよく使われています。 これは、 ピークを減少させて、 低いレベルのシグナルを 引き上げ、 より高い平均シグナル・ レベルにするというもので、 より 「熱い」 サウンドを作ることが できます。 しかし、 用心して頂きたいのは、 コンプレッションを掛けすぎると最初は印象的なサウ ンドに聞こえるかもしれませんが ( 「なんて大きくてかっこいいサウンドなんだろう」 と思われるで しょう。 ) 、 疲れを引き起こすものになることもあります。 音楽にある程度ダイナミクスを持たせる こと大切なことだと大半の人が感じています。 そして、 もし大きなサウンドが欲しい場合、 過剰な コンプレッションをかけるよりは、 ボリュームを上げた方がましでしょう。 On/Off Switch: フィルターと同様、 ダイナミクス ・ プロセッサーはCPUをいくらか必要としま す。 必要なときだけ、 コンプレッサーをつけるようにしましょう。 Threshold: これは、 コンプレッションが開始するレベルを設定します。 例えば、 -10dBのスレ ッショルドで、 そのレベルよりも低いシグナルは、 比較的影響を受けませんが、 そのレベルより も高いシグナルは減衰します。 Ratio: シグナルがスレッショルドを上回ると、 この設定で、 インプットシグナルとアウト プット ・ シグナルの割合が表示されます。 例えば、 割合が3: 1の場合は、 シグナルがスレッショルドより も高い場合、 インプット ・ レベルを3dB増加させると、 アウト プット ・ レベルでの増加は1dBにし かなりません。 Gain: ピーク ・ レベルが減少しているので、 ゲインを使って、 差を埋めてください。 ですが、 クリップ ・ ノイズが生じないようにご注意ください。 コンプレッサーをOnにしたピークがコンプレッサーを Offにしたピークと同じレベルになるようにゲインを設定するのがよいでしょう。 Attack: インプット ・ シグナルがスレッショルドを上回った後で、 コンプレッション ・ エフェクトが 作動するのにかかる時間を決定します。 値が大きければ大きいほど、 より多くのパーカッション効 果を得られ、 その代償として高いピーク ・ レベルにもなります。 低い値だと、 「つぶれたような」 サ ウンドになりますが、 ピークを最小限に留めることができます。 Release: インプット ・ シグナルがスレッショルドを下回った後で、 コンプレッサー・ゲインが通 常の状態に戻るのにかかる時間を設定します。 BATTERY 3 – 65 Limiter リミッターは、 コンプレッションの割合が非常に高いコンプレッサーです。 リミッターは、 ダイナミクスを絶対レベルへ制限するマスタリング ・ ツールです。 リミッターは、 極端 なコンプレッションの形式を持っており、 ミックスにある静かなコンポーネントを大きな音量にし て、 同時に、 音量の大きなコンポーネントを最適なレベルまで制限するのに便利です。 リミッター は、 比較的おとなしいドラム ・ ミックスを大胆で、 洗練されたサウンドに変えてくれます。 BATTERY 3のリミッターには3つのコントロールがあります。 Gain: リミッターのインプット ・ レベル Release: リミッターがエフェクトを解除するのに必要な時間です。 Mix: 「ドライな」 シグナルと制限されたシグナルの間の混合を選択します。 66 – BATTERY 3 Delay ディレイのセクションでは、 ドラム ・サウンドに深みや色をさらに加えます。 BATTERY 3のディレイ ・ ユニットはシンプルでフレキシブルです。 これには、 6つのコントロー ルがあります: Time:単純なシグナルから最初のディレイ ・ シグナルが聞こえるまでのミリ秒による時間的間 隔です。 Damping: ディレイ ・ シグナルの高周波数を減少させます。 数値が高くなればなるほど、 高周波 数はさらに減少します。 (以下で説明する) フィードバックを適用すれば、 後続する各エコーは次 第に低い高周波数のレスポンスになります。 Pan:0以下に数値を設定すると、 パンのエフェクトが生じ、 連続する各エコーは、 左と右のチャン ネルの間で交互に入れ替わります。 数値が高ければ高いほど、 ステレオの広がりが大きくなります。 100に設定すると、 シグナルは一番左と一番右のチャンネルの間で交互に入れ替わります。 Feedback: アウトプットの一部をディレイ系のインプットに送り返し、 これにより繰り返しの エコーが生じます。 0の数値では、 エコーは一回しか生じません。 数値を高くすると、 複数のエ コーが生じます。 Mix:加工されたシグナルと加工されていないシグナルの量を変更します。 Sync: このボタンを有効にすると、 ディレイがホスト ・ シーケンサーに同期します。 BATTERY 3 – 67 Reverb リバーブ ・ ユニットはドラム ・サウンドに 「アコースティックな空間」 をもたらします。 デジタル・ リバーブは、 アコースティックな空間でサウンドを演奏した時に生じる複雑な反響をシ ミュレートしていますので、 サウンドに空間性をもたらします。 BATTERY 3のリバーブには、 2種類の高品質なリバーブがあります:Reverb ( 「通常の」 デジ タル・ リバーブ) とImpulse (コンボリューション・ リバーブ) です。 これらは、 セクションの上部 にある2つのボタンをクリックすることで、 選択することができます。 コントロールは、 選択したリバーブの種類により異なります。 以下がその全てになります。 Pre-Delay(PD): リバーブが有効になる前に少量のディレイ (0-180ミリ秒) を導入します。 これ は大きな空間でのリバーブ反応をシミュレートしたもので、 つまり、 これはシグナルの生じた時か ら、 それが初めて空間の表面に跳ね返った時までの短い時間をシミュレートしたものです。 Size:空間のサイズを設定します。 これは、 残響の持続時間に影響します。 数値が高ければ高い ほど、 それだけ空間も広がることになります。 Stereo:数値が高くなると、 ステレオ ・ エフェクトが増加します。 より低い値を使えば、 ステー ジ近くに座ったときをシミュレートすることができ、 また、 より高い値であれば、 ホールの後ろに 座ったときをシミュレートできます。 Color:空間を構築するのに使った材料の種類を決定します。 低い数値では、 (木材のような) ソ フトな表面になり、 高い値では、 (コンクリートのような) ハードな表面になります。 Damping: 空間での吸収量をカーテン、 人々、 音響処理などから設定します。 数値が高いと、 多くの吸収量がシミュレートされます。 Mix:加工されたシグナルと加工されていないシグナルの量を変更します。 68 – BATTERY 3 Reverse: このボタンが有効 (黄色) な時、 リバーブは逆に再生されます。 HP:High Pass Filter (高い周波数は通過させるが、 低いものは制限するフィルター) LP:Low Pass Filter (低い周波数は通過させるが、 高いものは制限するフィルター) セルからのサンプルはどれでも、 コンボリューション ・ディスプレイにドラッグ&ドロップして、 コ ンボリューション ・サンプルとして使うこともできます。 BATTERY 3 – 69 Browser表示タブ BATTERY 3の新しいブラウザで、 サンプルとループを処理するのが簡単になりました。 ブラウザで、 多くのことをブラウズできます。 例えば • コンピュータ 上のファイル • お好みのサンプルとインストゥルメントのデータベース ブラウザは、 ドラッグ&ドロップで簡単に操作できる便利なソースがあります。 デスクトップから ドラッグしたり、 フォルダ内のフォルダをドラッグしなくても、 ブラウザからBATTERYに簡単に ドラッグできます。 ファイル・ ブラウザではコンピュータのドライバとファイルがおなじみの 「ツリー」 構造で表示され ています。 ブラウザは3つの主なセクションと試聴エリアから構成されています。 フォルダ ・セクション これはコンピュータのディレクトリを表示し、 全てのハードウェア ・ ドライブ、 CD-ROMドライブ 等、 他のオブジェクトを含む全てのオブジェクトを表示します。 フォルダとファイルはどちらも容 器としての機能を果たします。 リスト内のオブジェクトの隣にある (+) の印は、 これを開けば、 さらにオブジェクトを表示する ことができることを表しています。 フォルダの隣にある (−) の印は、 「子の」 オブジェクトが既に 表示されていることを示しています。 (−) をクリックすれば、 フォルダを閉じることができ、 子の オブジェクトが表示されなくなります。 70 – BATTERY 3 Context Menu: フォルダ ・セクションを右クリック (Mac:Ctrlクリック) すると、 メニューが表 示されます。 ここでフォルダをお気に入りに追加する (Add to Favorites) こともできますし、 ブラ ウザを更新して (Browser Refresh) 、 ディレクトリのリストをアップデートアップデートすること もできます。 また、 お気に入りはブラウザで 「Favorites」 という名のフォルダに表示されます。 ファイル・セクション これは、 フォルダ内にあるオブジェクト (大半はファイルですが、 ファイル内にあるオブジェクト、 例えばAKAI CDsやMonolithic Filesもあります) を表示します。 ( 「+」 や 「−」 の印ではなく) 左のセクションにある容器自体をクリックすると、 BATTERY 3が認識する容器内の容器やオブ ジェクトが全て下部のセクションに表示されます。 BATTERY 3 – 71 左と右のセクションの間にあるスプリッタ ・ バーは横方向に動かして、 ブラウザ内で各セクショ ンが占める割合を変更することができます。 これを行うには、 スプリッタ ・ バーをクリックして、 左右にドラッグしてください。 BATTERY 3のマトリクス ・セルへサンプルを読み込むには、 フォルダとファイルのセクションを使 ってサンプルの場所へ行き、 それをセルへドラッグしてください。 こうすれば、 現存するBATTERY 3のキットを簡単に開くことができますし、 新しいキットを最初から構築することもできます。 インストゥルメント情報セクション このセクションは、 個々のファイルの情報を表示します。 • File name (ファイル名) • Number of channels (チャンネルの数) • Sample rate (サンプル・ レート) • Bit resolution (ビット解像度) • Length (長さ) • File size (ファイル・サイズ) 72 – BATTERY 3 インストゥルメント情報エリアのすぐ下にボタンがあります。 それらは以下の通りになります。 Auto Preview: このボタンが選択されている場合、 ブラウザ上でオーディオ ・ ファイルを選択す ると、 自動的にそれらが聞こえるようになります。 Sync: このボタンを選択して、 スライスされたルー プを再生すると、 BATTERY 3やホスト ・ シー ケンサーで設定されたテンポに同期して、 再生されます。 In Kit Preview: このボタンが有効な状態で、 セルを選択すると、 選択されたセルに現在ある サンプルではなく、 新しいサンプルを試聴することができます。 Loop: このボタンが有効な場合、 サンプルは繰り返しのルー プとして再生されます。 これはREXフ ァイルには非常に便利です。 With Parameters: これはIn Kit Previewのサブ ・モードで、 サンプルを再生するだけでな く、 「ホスト」 セルのサウンド ・ エンジン全体を使います。 Preview Area (試聴エリア) ブラウザ・ウィンドウの右端にある試聴エリアでは、 いくつかのシンプルなコントロールを搭載 しています。 Volume: ブラウザで試聴するサウンドのボリュームを調節します。 Play: これをクリックすると、 選択したサウンドが再生されます。 Stop: これをクリックすると、 試聴しているサウンドが再生を停止します。 BATTERY 3 – 73 ヒントとテクニック どのサンプル-ベース ・ システムにも当てはまることですが、 BATTERY 3の高性能サンプルから 始め、 BATTERY 3に含まれている数多くのサウンド形成機能の活用方法を習得することで、 BATTERY 3から最高の結果を得ることができます。 以下は、 開始する際のヒントです。 ドラム ・ ピッチ・チューニング • Root Key設定はKey Rangeとの組み合わせでサンプルの 「ベースライン」 ピッチを決め ます。 しかし、 多くのモダンなドラム ・サウンド (特にダンス ・ ミュージックや実験音楽) では極度のピッチ・ シフティングが使われています。 例えば、 下方ピッチ・ シフトはイン ダストリアル・ ミュージックでよく見られます。 その一方で上方ピッチ・ シフトはドラム、 ベース、 ハウス ・ ミュージックで好んで使われています。 • Cell表示タブのTuneコントロールを使って、 セル全体のチューニングを変えることがで きます。 または、 Mapping表示タブのTuneコントロールを使って、 セル内の個々のサン プルをチューニングできます。 また、 キー・ベロシティやMIDIノート番号をモジュレーシ ョンとして使ってピッチを変更することができ、 ピッチ・ エンベロープを加えるとドラム ・ サウンドに 「動き」 を生み出すことができます。 • ドラム ・キットのチューニングで重要なことは、 チューニングをソングのキーと合わせるこ とです。 ほとんどのパーカション ・ サンプルはピッチを合わせられていませんが、 何らかの ピッチ調節によって、 ミックスの中でドラム ・キットのすわりが良くなります。 これはハイハ ットやシンバルに特に当てはまります。 トラックを完成させた後、 キットのTune設定に取 り組んである特殊な音楽用にキットを最適化してみてください。 • チューニングを使って1つのドラム ・サウンドから複数のドラム ・サウンドを作ります。 2 ハンド ・ シェーカーのパートを演奏したいのにシェーカーのサンプルが1つしかありませ んか?このサンプルを別のセルへコピーし、 コピーしたものをデチューンして、 サウンドに 少々ふくらみを持たせます。 デチューニングを行うと、 1つのシンバルやタムから、 シンバ ル群やタム群を作り出せます。 • 大幅な移調を行って新しいサウンドを作ります。 ほとんどのサンプルCDにはゴング ・ サウ ンドがないようですが、 そこであきらめてしまう必要はありません。 一番長いシンバルの サウンドを取り、 それをセルに加え、 Map表示で-12半音分デチューンしてください。 そ のZoneを同じセル内へコピーし、 コピーしたものを-3半音分デチューンしてください。 こ の2つを一緒にトリガーすると、 わずかにデチューンされたシンバルが迫真のアタッックを 出します。 一方で、 非常にデチューンされたシンバルが必要なサステインを出します。 • 上記のヒントの一部でベロシティ、 ノート番号、 ピッチ・モジュレーションのためのエンベ ロー プについてご説明しましたが、 ピッチ・モジュレーションを最も良く応用したものは非 常にわずかな (ほとんど気づかない程度の) ベロシティ ・ コントロールです。 高ベロシティ でわずかにピッチを上げると、 ドラムのスキンが伸ばされている状態をエミュレートしま す。 したがって、 最初にヒットしたときはピッチが高くなります。 74 – BATTERY 3 ドラム ・ ミックスを微調整する 素晴らしいドラムとパーカションのミックスを作ることは、 科学的なことであると同時に芸術的 なことでもあります。 ドラム ・ ミックスはエンジニアの技術の素晴らしさを測る尺度であり、 パー カション・ ミックスがうまくいかないと、 素晴らしいソングでも台無しになることがあります。 ド ラム ・ ミックスの作成についてこれまで述べられた良いアイデアを全て列挙することは不可能で すが、 注意すべき点をいくつか挙げます。 幸運にも、 BATTERY 3ソフトウェアを使う際は、 マイ クの位置を心配する必要はありません! サイズについては以下のヒントをお試しください。 けれどもエレクトロニック ・ ミュージックでは、 ルールというものが全くないことにご注意ください。 • 個々のドラム ・ アウトプットを使ってください。 BATTERY 3をVSTインストゥルメントと して使う場合、 独特のEQ設定やエフェクト設定のある複数のアウト プットを使うことが できます。 典型的なアウト プット設定には、 ステレオ ・ アウト プット ・ ミックス、 個々のスネ ア ・ アウト プットやハイハット ・ アウト プット、 それにループ ・ アウト プットが含まれるでしょ う。 こうしたことにより手際よく独特のリバーブをスネアにかけたり、 EQをハイハットにか けたりすることができます。 また、 メインのミックスに影響を与えることなく、 サンプルの ループを加工することができます。 • ハイハットのボリュームに注意してください。 初心者のドラム ・ プログラマーの方の多く は、 音量の大きすぎるハイハットのあるキットを作ってしまいがちです。 ハイハットがミ ックスにそっと入り込むようにし、 ハイハットがミックスを支配するということがないよ うにご注意ください。 • サブベース ・ トーン以上のものをキックに使ってください。 サブベース ・キックを使うとスタ ジオ ・モニターと大型クラブ ・ システムでは素晴らしい響きになります。 けれども、 ミックス をヘッドフォンやブーム ・ ボックスで聞くと、 キックのサウンドは全く聞こえないでしょう。 キックを2つ目のサンプルでレイヤーしたり、 高周波数の内容を増やすためにディストーシ ョンを少々加えたりして、 キックにいくらかハイエンドが含まれるようにしてください。 • サウンドをキットと組み合わせる際に注意してください。 一般的には、 各ドラムを特定の ピッチ/EQ範囲内に収めておきたいと思われるでしょう。 基本的なサンプルが 「サウン ドのスペース」 を取りすぎると思われるのであれば、 サンプルを個々のアウト プットへル ーティングし、 外部EQとエフェクトでそれらを 「薄く」 することができます。 • モノでミックスをチェックしてください。 ワイドなステレオ ・ ドラム ・ ミックスは素晴らし いかもしれませんが、 すごいミックスを作ることができなくなる可能性があります。 ミッ クスを設定する際にモノでモニタリングを試してください。 ミキシングのどれかをモノ で行うと、 簡単に優れたブレンド (ステレオ ・ ミックスのものであっても) になることがよ くあります。 BATTERY 3 – 75 • ミックスダウンの最中に忘れずに処理を行ってください。 例えば、 素晴らしいドラム ・ パ ートがあり、 それにダイナミクスが欠けているとしましょう。 ミックスダウン中に、 モジュ レーション ・ ホイールまたはフェーダーを使ってサンプルの開始点をコントロールするこ とで、 コントローラ・ トラックをオーバーダブすることができます。 マニュアルで以前に ご説明したとおり、 サンプルへ数ミリ秒の所に開始点を設定すると、 ドラム ・サウンドが よりミュートされた状態になります。 マイナスのモジュレーションを加えることはアタッ ク全体を含み、 サウンドがさらにダイナミックになります。 あるいは、 ベロシティを使っ てサチュレーションをコントロールしてください。 こうすると高いベロシティのヒットが サチュレーションを高めます。 フィルター・モジュレーション ベロシティをレベル及びサンプル・ スタート ・ ポイントへ結びつけて、 ダイナミックなコントロール 行うには、 ベロシティをLow-Pass filterカットオフへ割当てれば、 ドラムを強く叩いたときに、 少 し明るいサウンドになります。 これは、 最も強く叩いたときに、 さらに際立つようになり、 ドラムを 「生き生き」 させます。 ドラム ・ サウンドが最初からあまり明るいサウンドではない場合、 Low-passレスポンスであれば、 ソフトに叩いたときに 「鈍い」 サウンドになってしまうかもしれません。 このような場合には、 ベロ シティを使って、 フィルターのトレブル (高音域) を上げるか、 レゾナンスを上げてみてください (お そらく、 カットオフがトレブルの範囲のどこかにあるでしょう) 。 これもまた、 強く叩いたときに明 るいサウンドを作り上げるエフェクトになります。 複数サイクルのループ=長いサスティーン このサプリングによるトリックで、 素早く叩いたときでも、 非常に長いディケイ、 特にタムとキック のあるものになります。 これにはBATTERY 3のループ表示を使いますが、 ここでは、 1つのルー プのみを使用します。 ドラムのディケイの終わりの方で単一のサンプルをループさせ、 Countで繰り返しの回数を多く 設定します。 その後、 VolumeエンベロープをOnにして、 ディケイ ・ パラメータをご希望の長さに エディットしてください。 ループの個々の様々なサイクルを試してみてください。 それらはほとん ど同じように思われるかもしれませんが、 いくつかのものは他のものよりも、 たいてい良いルー プが得られるはずです。 無限サイクルのループ=無限のサスティーン 一回のショットを、 (キーを押し続けている限り) サステインのきいたサウンドにするには、 Loop 1を有効にして、 ルー プのCountを無限大にして、 ルー プの開始点 (Start) と終了点を好みに応じて 調節します。 ボリューム ・ エンベロー プをOnにして、 モードを有効にして、 サスティーンを長くするよ うにしてください。 ノートを押し続けていれば、 サスティーンのきいたサウンドになるはずです。 76 – BATTERY 3 クリック ・ レイヤリング (Click Layering) 今あるサンプルをモジュレートするだけでは、 本物のダイナミクスを得るには十分でないときがあ ります。 これには、 「クリック ・ サンプル」 やサウンドが便利です。 クリック ・ サンプルを作成するに は、 いくつかのスパイクを (例えば、 Wavelab, Peak, Audition, Sound Forgeなどの) デジタル ・ オーディオ ・ エディタで約35msで抽出し、 それをファイルとして保存します。 クリック ・ サンプル を、 ボリュームを増加、 減少させたいサンプルと同じセルにマップします。 そうすれば、 メインのサ ウンドと混合するようになります。 クリックサンプルが高いベロシティ ・ シグナルにのみ反応するよ うにベロシティ ・ トリガリングとクロスフェードを設定してください。 クリックのダイナミック ・ レン ジ全体がレイヤーされている上部のダイナミック ・ レンジの大部分をカバーするはずです。 そうす れば、 本当に強く叩いた場合に、 クリックが生じ、 さらなる味が加えられます。 MIDIタイミングの微調整 BATTERY 3はドラム ・ パート要素の半分でしかありません。 つまり、 サウンドを作るパートです。 も う半分は、 BATTERY 3を動かすシーケンスです。 BATTERY 3を微調整してできるだけ最高のサ ウンドを作り出すことが重要ですが、 できるだけ最高のドラム ・ パートを作り出したいのであれば、 そ のようなサウンドをトリガーするMIDIデータを微調整することが同じくらいに重要になります。 「タイミングが全てだ」 とよく言われますが、 数学的に完璧なタイミングが全てではないことは間 違いありません。 さもなければ、 ドラム ・ マシンは何年も前にドラマーに取って代わっていたことで しょう。 優れたドラマーというのは、 微妙にスピードを上げたり、 下げたりして、 タイミングをはかっ て演奏することにより、 音楽のクオリティを高めます。 つまり、 楽曲の 「フィーリング」 を変えたり、 特定のビートを早めたり、 遅れさせたりして、 楽曲にグルーブを持たせるのです。 ほとんどの場合、 このようにビートを早めたり、 遅らせたりすることは非常に些細なことですが、 数ミリ秒でも効果は大きく異なります。 これは驚く べきことです。 なぜなら、 サウンドそれ自体は 1秒につき約1/3メートルの速度で動きますので、 6ミリ秒の変更は、 理論的には、 ドラマーから アンプを2メートルさらに後ろに移動させる場合と同程度の影響をトラックに与えるからです。 それでも、 タイミング ・ シフトの実験を行うと、 比較的安定したビートと比較して楽曲のグルー ブを聞くと、 非常にわずかなタイミングの差でも楽曲のグルーブを変え得るということが明らか になります。 全てをクオンタイズすることは、 曲の魂を吸い取ってしまう最速の方法ですが、 幸運なことに、 シ ーケンサーの他の要素を使って、 シーケンスされた音楽へフィーリングを戻すことができます。 BATTERY 3 – 77 なぜランダム化が解決策ではないのでしょう 多くのシーケンサーはタイミングランダム化オプションを提供しており、 トラックを人間味のあ るサウンドにします。 もし、 ビールを飲み過ぎたドラマーのエフェクトをシミュレートしたいので あれば、 ランダム化は優れています。 けれども、 素晴らしいグルーブのためにドラマーが行うのは シフト ・タイミングです。 人間のドラマーはほとんどの場合、 無意識のうちに、 ランダムではない 方法でバリエーションを加えます。 したがって、 こうした変化はドラマーのフィーリングの源へ直 接入り込みます。 ドラマーは多くの場合、 ある効果を出すために、 ビートよりもやや早く、 あるいは遅く、 ドラムを たたきます。 例えば、 ジャズ ・ ドラマーはライドのベルをビートよりも少し早くたたき、 ソングをプ ッシュする傾向があります。 ロック ・ ドラマーは、 ビートより遅くスネアをたたき、 サウンドを大き くすることがよくあります (Led Zeppelinのアルバムをどれか聞いてみてください) 。 もちろん、 サウンドは本当には大きくなりません。 けれども、 人間の脳は、 わずかな遅れは空間が大きいこ とを示唆するものと解釈します。 これは、 大きな空間では、 サウンドは空気を伝わって人間の耳 に届くからです。 シーケンサーやドラム ・ マシンのトラック ・ シフト (またはトラック ・ オフセット) 機能は、 シグナル ・クロック ・ パルスのインクリメントでトラックを前後に動かすことができます。 この機能は機械的 なグルーブに対するディフェンスの最前線です。 参考用にキック ・ ドラムをビート上で維持し、 トラ ック ・ シフティングを使ってスネア、 タム、 パーカションのタイミングを数ミリ秒分変更してくださ い。 以下は、 トラック ・タイミングに関する他のテクニックです。 • テク ノ、 ダンス、 アシッド ・ ジャズのチューンでは、 ダブルタイム ・ パーカションのパート ( シェイカー、 タンバリン等) をビートよりもほんの少し早く動かし、 「速い」 感触を出して ください。 • トラック全体ではなく、 個々のノートを変更するとうまくいく場合があります。 タム ・ フィ ルではフィルの、 後に続く各ノートをもう少し遅らせてください (例: フィルの1つ目のノ ートはビート上にあり、 2つ目のノートはビートの約2ミリ秒後にあり、 フィルの3つ目の ノートはビートの約4-5ミリ秒後にあり、 4つ目のノートはビートの約6-8ミリ秒後に あります。 このように続いていき、 最後のノートはビートの約20ミリ秒後になります) 。 こうすることで、 タム ・ フィルのサウンドが非常に大きくなります。 • 2つのパーカション・サウンドがリズム ・ パタンで同じビート上をヒットすることが多けれ ば、 1つのパートを少量分 (数ミリ秒) のみビートより早く、 あるいは遅くスライドさせて みて、 パート同士がお互いの邪魔にならないようにしてください。 • ドラムがメロディのパートとぶつかってしまう場合は (例: キック ・ ドラムとベースがモッシ ュする) 、 ミックスで強調したいパートを少しだけ進ませます。 そうするとビートの直前で 聴き手の注意を惹き、 そのサウンドに注目させることができます。 • クラッシュ ・ シンバルをビートより少し早くヒットすると、 非常に際立たせることができま す。 ビートよりも遅くに動かすと、 トラックとより一層調和します。 78 – BATTERY 3 なぜクオンタイズも解決策ではないのでしょう 覚えておいてほしいことですが、 マシンは音楽を台無しにはしません。 人間が台無しにしてしまう のです。 そして、 クオンタイズがその凶器となってしまうことがあります。 クオンタイズも確かに役 に立つ場合がありますが、 これは非常に人工的なプロセスです。 なぜなら、 どのドラマーも水晶 制御の精密さで演奏したりしないからです。 幸運にも、 シーケンサーではある割合だけクオンタ イズを行うことができます (通常、 「quantize strength (クオンタイズ強度) 」 や 「intensity ( 強度) 」 と言います) 。 言い換えると、 100%のクオンタイズでノートは最も近いビートにぴった り動きますが、 50%のクオンタイズではノートはビートに半分だけ近づきます。 キックを100% クオンタイズし、 他のドラム ・ トラックを50%から80%の間でクオンタイズしてみてください。 その結果、 トラックはリズム的には正しいサウンドになりますが、 パフォーマンスのフィーリング をほぼ維持します。 テンポ ・ トラック ・タイミング微調整 概して、 大抵の方はシーケンサーでお好みのビートへテンポを設定し、 そのままにしておくでしょ う。 これは本当の音楽のあり方ではありません。 (DNA Groove Templatesの) Ray Williamsと Ernest Cholakisは興味深い研究で、 2つのクラシック ・ ピアニストが演奏するピア ノ ・ ソナタ 「 月光」 のテンポ ・ トラックを比較し、 テンポ変更を計画しました。 結果は、 一定したテンポとは程 遠いものでした。 まるで、 アルプスの立体地図のように変化に富んでいました。 ポッ プ ・ ミュージックではテンポはクラシック音楽ほどは変わりませんが、 ドラマーは実際にはわず かなテンポ変更を挿入します。 数小節間にわたって挿入したり、 個々の小節の選択したパートにの み挿入したりします。 こうすることで期待を高め、 ムードを変えます。 幸運にも、 ほとんどのシーケ ンサーではソングの間中でテンポ ・ トラックを変更することができます。 このテクニックを使うよう になれば、 音楽制作過程でなくてはならないものであることがお分かりになるでしょう。 以下は、 ト ラック ・ シフティングの数例です。 • ソングのエネルギー・ レベルを高めるために、 テンポを少々上げてください (1分あたり 1か2 ビート) 。 これは、 タイミングの意味で半音分上にピッチをモジュレートすることとと同等です。 両方とも興奮を高めます。 テンポを下げると逆効果になります。 テンポ ・ シフトはソング ・セクシ ョンの間で移行する際に役に立ちます (バースからコーラスへ、 コーラスからインストゥルメン タルへ、 等) 。 また、 特定のセクション内でも役に立ちます (ソロの最後の2小節間でテンポを 上げる、 等) 。 • 変更したい小節の最初のビートの前でテンポをほんの少し変更してください。 例えば、 バース からコーラスへ移る場合は、 コーラスの前で小節を半分過ぎたところでテンポを上げてくださ い。 これを行うと、 小節の変わり目のところでテンポが変わる場合よりも、 スムーズなリード ・イ ンになります。 • 本当にドラマチックな効果を得るために、 小節の中でテンポを遅らせ (例:各ビートで1BPMか それより遅く) 、 その後、 元々のテンポに戻してください。 テンポが遅い間にドラム ・ロールのサウ ンドが出ると、 とりわけ移行が効果的になります。 謝辞: このセクションのほとんどは、 作家兼ミュージシャンであり、 BATTERYユーザーである Craig Andertonが執筆し、 許可を得て掲載しています。 BATTERY 3 – 79 Battery 3 ライブラリ はじめに BATTERY 3はライブラリとバンドルになっているドラム ・ サンプラーではありません。 一方で、 BATTERY 3ライブラリはサンプル・ プレイヤーとバンドルになっているサンプル・ バンクではあ りません。 BATTERY 3ライブラリは、 BATTERYの完全な製品デザインの不可欠な要素です。 広範囲で包括的で注意深くプログラムされており、 優れたアレンジになっています。 開始するた めに必要なことを述べますが、 広範なキット情報は 「Battery 3 Library Manual. pdf」 文書 の中にあります。 数字に興味のある方にとって、 以下の事実は印象深いでしょう。 • BATTERY 3用に特別にプログラムされた100以上のドラム ・キット • ほぼ12 GBのサンプル • 2000以上の個々のセル けれども数字と音楽とは別のものです。 BATTERY 3ライブラリは数量のみを誇るものではあり ません。 BATTERY 3ライブラリはあなたへそしてミュージシャンへ、 音楽制作の本格的なツール を提供します。 Drum'n'Bassのベッドルーム ・ プロデューサーであっても、 映画音楽を手がける方 であっても、 オーケストラ音楽の作曲家であっても、 テク ノ ・ フリークであっても、 ふさわしいサウ ンドを見つけることができます。 それも速く見つけることができます。 素早く直感的にキットを微 調整し、 カスタマイズすることもできます。 単純にキットを読み込んで演奏してください。 聞こえてくるスネア ・サウンドに満足できないで すか?そのセルを右クリックして別のスネア ・セルを選択してください。 まだ満足できないです か?セルの中の矢印キーを使って全部のスネア ・セルを見ていきます。 2000以上のセルが含ま れていますから、 求めているものが見つかるはずです。 見つかったら、 セルのSetupページから Articulationを有効にして、 音楽を作ってください! どのような音楽を作成するのかは関係ありません。 ライブラリの多様性は計り知れないほどです。 Multi Mic Rock Kitを読み込むと、 1. 5GBを超えるサンプル・データを好きなように使うことが できます。 あるいは、 Simple Waveform Kitを読み込むと、 5つのキュートなサンプルを使うこ とができます。 それぞれはたったの4KBの 「大きさ」 です。 127のベロシティ ・ レイヤーを含んで いるセルのいくつかでBeatbox Eliot Kitを試してください。 または、 改訂されたBATTERY 1キ ットをブラウズしてください。 その多くは1つしかベロシティ ・ レイヤーがありませんが、 たくさん のattitudeがあります!Armageddon Kitで爆発音をたてる、 Marching Band Kitに合わせ て行進する、 4つのMulti Mic Kitでご自身のドラム ・ ミックスを作る、 Orchestral Percussion Kitで本格的なサウンドを作る、 Berlin Headquarters Kitで笑いを取る、 など、 いろいろなこ とができます。 80 – BATTERY 3 BATTERY 3ライブラリのサンプル・キットとドラム ・キットは、 特にBATTERY 3用に制作され ています。 サンプル・ プロデューサーに向けたデモ内容やキットの広告は全くありません。 また、 役立たずのキットもありません。 ありのままで加工されていないサンプルを特徴とするAcoustic Kitのようなキットがあります。 こうしたキットは、 ホストで加工することができます。 さらに、 加 工されたアコースティック ・サンプルを持つProduction Kitが含まれており、 これらのキットは いつでも使うことができます。 ライブラリはアプリケーションの追加物ではありません。 ライブラリは、 BATTERY 3をただ始め るために作られたものではありません。 音楽制作でいつでもどこでもあなたに付き添うために作ら れました。 そのために、 このライブラリの中のそれぞれのキットの目的は妥協をすることなく音楽 を制作することです。 この目的のためにこのライブラリを使っていただきたいと思います。 まとめ エスニックからエレクトロニックまで、 高性能なものからレコード盤スタイルのものまで、 GMか ら実験的なものまで、 オーケストラ・ ドラムからドラム ・ マシンまで、 全てが含まれていてすぐに 使うことができます。 全ての大型キットのプレビュー版があり、 各キットにはMIDIファイルがついており、 そのキットの 使い方を説明しています。 Orchestral Percussion KitやTimpani Kitのようなキットにはいく つ かのサブセット ・キットがついており、 キット全体を読み込む必要がなく特定のアーティキュレーシ ョンやインストゥルメントの両方、 あるいは一方へ瞬時にアクセスすることができます。 Battery 3 kits、 Battery 2 kits、 Battery 1 kitsという名称の3つの追加フォルダもありま す。 ここで、 以前のBATTERYのバージョンのオリジナルのキット ・ バージョンや、 BATTERY 3の新しいキット全てがここで見つかります。 これらのフォルダには、 全てのサンプル・ フォルダ が含まれています。 最後ですが重要なこととして、 セル・ ライブラリがあります。 中身が空のキットで始めて、 ご自身の キットを作り上げたい場合、 これがぴったりです。 2000以上のそれぞれのセルがあり、 サブフォル ダで整理されていますので、 求めているものを素早く簡単に見つけることができます。 今のところ、 これで十分であると思います! ビートを始めてみてライブラリを使いこなしてみまし ょう。 それぞれのキットの詳細情報に関しては、 「Battery 3 Library Manual. pdf」 文書をお 読みください。 BATTERY 3 – 81 1 - Acoustic Basic* Full Jazz Kit GM Kit** Heavy Rock Kitº Dragon Kit Jazz Brush** Multi Mic**º Multi Stick** Old Jazz Kit** Pop Kit Rock Kitº Soul Kit**º Tight Kit Vintage* NuPop Kit Reggae* Rock*               º denotes Multi Mic Kits ** denotes Battery 3 version of Battery 2 Kits * denotes Battery 3 version of Battery 1 Kits   Soul* Steveland´s Vinyl* Studio Gong Kit Live Scrapyard Kit   Jazz* Hip Hop* West African Kit World Music Kit Harsh* Timpani Kit** Hardkore Gothik Timbale Kit** GVA Kit OrchestralPercussion** Elektro Akoustic North Indian Kit D´n´B* Dakeat Kit Dance 1* Dance 2* Destinct* Drum´n´Bass* Hessy Eye Drum Trax Hip Hop** Lend Drum Kit Nein Oh Nein Kit New York House* Overtime DnX Kit R&B** See Our 7T8 Kit toksin_kit1** toksin_kit2** Dub Remix Kit Middle Eastern Kit Dub* Marching Band Kit Big Beat* Clik Dub Kit East Asian Kit Ate Oh Wait Kit 70´s Reggae* Conga Kit** Argon* 70´s Funk* Bongo Kit** 80´s Electro* 60´s Garrage* Afro Cuban Kit** Apparat** 2 - Production 3 - Percussion 4 - Electronic 5 - Synthetic Alais* Alkaloid* Arcocen** Best of Absynth** Best of FM7** Best of Krypt** Best of Limelite** Dusty Circuit** Earth* French* Glitch Kit Mega Synthetic MK2** Off Topic* Orgami Kit REAKTOR* Robati Kit Senv* Sintheti Vrtrel Kit Wicked* Wooden Clog 6 - Special Armageddon Kit Beatbox Eliot** Berlin Headquarters CD KIT 1** CD KIT 2** Factory Kit Microwave Kit Noise Kit Prepared Percussion Simple Waveform** Strom*                     82 – BATTERY 3   Battery 3 ビデオ ・チュートリアル BATTERY 3 DVDには8つのビデオ ・チュートリアルが含まれており、 BATTERY 3の機能を見 つけるのに役立ちます。 チュートリアルのサイズは約800 MBです。 様々なアプリケーション領域でBATTERYを説明している多くのサウンド例は、 BATTERY 3の 機能と12GBのサウンド ・ライブラリの柔軟性とパワーを実証します。 ビデオ ・チュートリアルでは以下のトピックを扱います。 1 - Battery 3 Quickstart (6:36 min. ) 2 - What´s New (3:52 min. ) 3 - Library (7:16 min. ) 4 - Cell Matrix (5:53 min. ) 5 - Drum Articulations (5:20 min. ) 6 - Master Effects (7:37 min. ) 7 - Loops (3:54 min. ) 8 – Sound Design (6:29 min. ) Total Play Time: (46:57 min. ) BATTERY 3 – 83 Index A F Articulation. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38 Auto Preview. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73 Filter. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57, 62 Freeze. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 23 B Beat Machine. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28 Browser. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 40 I C Cell Activation. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34 Impulse. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68 In Kit Preview. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . [. . . ] 42 R Reverb. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 47 S Sampler Mode. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9 Sends. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . [. . . ]

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